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小説家 3

ヒムアリ 学生 ざまーみろ火村 5(笑
「おーーーこれめっちゃ好きなんや!」
「ん~・・・ウリかわええなぁ~。愛してるでぇ~」
「このクッキーめっちゃ愛しとる!」

あいつは、すぐにそんなことを言う。
今も、また、同じ学部の一人にノートを借りながら、愛していると連発している。

「ちゅー」

っと、冗談めかして、目を瞑り唇を突き出すアリス。
クラスメイトの一人はぎゃははっと馬鹿笑いをして、同じように目を閉じ、半身をアリスのほうに突き出した。
もちろん、それは触れることはなく、すぐに大爆笑に変わるのだが・・・・見ているほうはあまり気分がよくない。
万一、誰かが、どちらかの背をタイミング悪く押してしまったりしたら・・・・と思うと、腹が立って仕方がない。
その誰かさんと雑談を交わしていたアリスは、しばらくしてこちらに戻ってきた。
そして、俺に気付くと浮かべていた笑顔をひっこめ、怪訝そうな顔をした。
どうやら、感情が表に出ていたようだ。
なかなか感情が顔に出ない方だとはいえ・・・相当、機嫌が傾いていたのだから、それも仕方のないことかもしれない。
少しは俺の機嫌でも伺うかと思ったが、

「機嫌わるそうやなぁ・・・」

っと言った時の顔には、うっすらと微笑が浮かんでいた。
俺の機嫌が良かろうが悪かろうがどうでもいいという風にとれて、俺はますます機嫌が悪くなる。
いつもならば、むっすりと黙り込んで、鈍いアリスを置いて教室を出るところなのだが、今日はいつもより3割ましで機嫌がわるかったもので、ついつい

「お前の愛ってのはずいぶんお手軽なんだな」

と、子供みたいな嫌味を言ってしまった。
子供みたい・・・っというのは、アリスも感じたらしく、驚いたような顔をおれに向けた後、少し考えるように首をひねった。

「そうかなぁ・・・?」
「そうだよ」

んー・・・っと自分の行動を思い返すように唸るアリス。
全く、面白くない。

「そうかぁ?」
「そうだよ」

もう一度いうと、

「そういえば、君はそんなことないなぁ」

「あたりまえだ。」

俺じゃなくても、普通は愛とかって言葉は早々つかわないんだよ。
少なくとも、食い物に対して使う言葉じゃないだろう。
いや、そもそも、人間相手にだって、軽々しく使うな。
特に、俺の前で、他人に使うのはやめてくれ。

どうせ、なんで俺が不機嫌がわかってもいないんだ。
そう思って、不機嫌をぶつけるように睨み付けていると、

「残念やなぁ。俺、君に言われてみたかったんやけど」

・・・・・・・・・・・・・

「ぉ、火村、顔、真っ赤やで。変な病気か?」

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