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死にかけ勇者の伝説 04

書きたいトコだけかく 駄文だ
気が向いたら続きかく

勇者と魔術師が魔王城に住み着いて(?)20日目。

「おや、いらしてたんですか」

部屋に戻ってきた魔術師は、勇者の眠るベッドの横に魔王の姿を見つけ片方の眉をひょいと器用に上げた。
「貴様…」
そんな魔術師を魔王は赤い目でギロリと睨みつける。
「何処に行ってたんだ!俺が此処に来た時、勇者のやつ呼吸してなかったぞ!!!」
「おや、そうですか?」
「そうですか…って、お前…ッ」
「まぁまぁ、そう目くじら立て無くても大丈夫ですよ」
魔術師はすたすたと勇者の傍によると、彼の胸のあたりに手を起き体内を探る。
「おや、貴方が生命維持をやってくれてるんですね」
「応急処置だ!さっさと変われ!」
「私としてはこのままでもいいのですが…」
「ふざけるな…!」
燃えるような目で睨まれ魔術師は肩をすくめ、魔王からバトンタッチする形で勇者の生命維持を引き継いだ。
「…大体…何処行ってたんだ。こんな状態の勇者を置いて…!」
「貴方がデュラハンを隠すからじゃないですか!全く…」
「またデュラハンか…。で、見つかったのか?」
「……いいえ。全くニヤニヤしながら聞かないで下さい。腹が立つ」
ふくれっつらをする魔術師を魔王は笑う。
「ははは。まぁあいつは俺の可愛い部下だからな。お前には見つからんよ」
「可愛いのは認めますが、とらないでくださいよ」
「あのな…とらねぇよ……っつか、そもそもあいつは妻子持ちだ」
本気で言っている魔術師に魔王はうんざりとため息をつき、そして眠る勇者を見ながら “お前も大変だな” と心の中で語りかけた。
「あぁ、でも一応勇者は大丈夫ですよ」
「何がだ?」
「彼、呼吸停止しても30分以内なら蘇生させることができるんですよ」
「……」
「さすがですよね。勇者だけあって生命力がすごいんですよ。死にかけに見えて結構しぶといんですよ、彼」
「……」
「ま、ほっとけば死にますけど」
呼吸が止まってもしばらくは蘇生が出来ると気づいて、魔術師は少しずつ呼吸が停止している時間を長くする…という実験をやったことがあると言った。
10分、15分、20分、25分、30分…
「35分に挑戦したときはちょっと焦りました」
「ちょっとかよ」
思わず魔王が突っ込むと、魔術師は人差し指と親指で1センチくらいの隙間を作ってみせた。
ものすごくウザイ。
魔王は額に青筋を浮かべながら立ち上がると、「さてやるぞ」と今日の治療を促した。
「はいはい」
「…お前な、お前の勇者だぞ。なんでそう投げやりなんだ」
「だって手がかかりますしね」
「そうだとしても…勇者だろう」
「勇者ですよ。自立呼吸すらままならないですけど」
「ついでに心臓もお前が動かしてるんだったな」
「はい、体の腐敗だって抑えてますよ」
「…。本当…よく、こんな勇者で魔王討伐などやろうと思ったな」
「ですよね。王様の正気を疑ってしまいます」
「正気なのか?」
「一応、私の主君の事ですのでコメントは控えさせて頂きます」
「…ヤバイのかよ」
「まぁ、朝から裸で奇声を上げ侍女を追い掛け回すくらいには」
「それは…相当だな」
引きつる魔王に、魔術師は「一応、魔王が原因ということになっています」としれっと言った。
もちろん魔王はそんなことをした覚えはこれっぽっちもない。
ということは、つまり…まぁそういうことだ。
「第一王子が私に土下座までして、どうか魔王を討ってくれと私に勇者を託しましたもので、仕方なくコチラに参った次第です」
「…そうか」
「あ、勇者に討たれる気になりました?」
「なるか!というか、この状態でどうやって勇者が俺を討つというんだ!!」
「…しかたないですね。あと10年待ってあげます」
だからなんでそう偉そうなんだ。
もう何度口にしたかわからないセリフを魔王は口の中で押しつぶし、変わりに大きくため息をついた。

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