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正常な歪み

ルーロヴィ? ギルフェリ? ギルルーギル?
FTパラレル。FT好きなんですよ。
なにげに15Rくらいで。

兄は所謂魔王だ。
魔界に住み、魔界に住むすべてのものを統べるもの。
絶対的に大きな力を持ち、神の対となって世界を支えているものだ。
白銀の髪に燃えるような赤い目、強大な魔力を持っている。

その兄が近頃ハマっているもの。
それは勇者だ。
そう、魔界の王を…つまり、兄を倒さんと人の世界よりやってきた勇者だ。
…といっても名ばかりなのだが。



「ヴェー!助けて~!!やだやだ来ないでよ!」
「ケセセセ!フェリちゃん!待てってば!おーい」
「ヴェー!いやぁぁぁ!!だれかぁ!!」
「つーかまえたっと!ケセセ!フェリちゃんめっちゃかわいいぜ~」
「ヴェー!いぃぃやぁ~~~!はなしてぇぇぇぇ!!!!」

ちなみに、聞こえてきた台詞は、近頃城内でよくきこえるものだ。
これは力及ばず魔王に捕らえられた勇者が、魔王により無残にもいたぶられている…わけでは別にない。
ある意味正しいといえば正しいのだが、実際は魔王が勇者を追いかけ回し猫可愛がりしているのだ。
勇者といっても、魔王から見れば産み落とされたばかりの子猫にも劣る矮小な力しか持ち合わせておらず、狭間を抜けたあたりで簡単に拿捕された人間だ。
捕まってからこちら、彼は兄のいいおもちゃである。
溺愛といってもいいかもしれない。
ため息をついていると、向こうから兄がやってきた。
もちろん小脇には勇者ことフェリシアーノを抱えている。
「ヴェー、誰か助けてよ~!」
「お!ルッツじゃねぇか。はは、やっと捕まえたぜ。これからフェリちゃんと楽しいひとときを過ごすんだが、お前も一緒にどうだ?」
我が兄ながらなんともいやらしい笑顔を見せる彼に俺は思わず顔がゆがむのを自覚した。
「兄さん…仕事は終わったのか?」
小脇に抱えられぎゃーぎゃーと騒ぐ勇者をちらと見て言うと、彼は「完璧だぜ」と言い切った。
「お前のお兄様は完璧なんだ。ケセセ」
「…そうか。それならばいい」
いつもそうだったらよかったのだが…。
サボりがちだった彼が、近頃妙に真面目に仕事に励みだしたのは勇者のお陰だったりする。
勇者が程よく彼の欲求解消に役だっているのだ。
欲求解消にされている彼には深く同情しているが、宰相という地位にある俺としては彼よりも仕事がずっと大事だ。
「壊さないように注意するように」
「おう、わかってるって!ったく人間はもろいからなぁ、すぐ手足を引っこ抜きそうになるぜ」
「兄さん…」
ぎゃーっと悲鳴をあげる勇者を見かねてたしなめるように言うと、彼はニヤリと笑った。
「大丈夫だって。せっかくのお気に入りだ。そうそう壊さねぇよ」
彼はいいながらくるりと俺に背を向けて歩き出した。
と、思ったら、何かを思い付いたように立ち止まり俺を振り返えり、
「もちろん、一番可愛いのはルッツだからな。拗ねるなよ?」
ものすごくどうでもいいことを言った。



馬鹿を言う…馬鹿しか言わない兄と別れた後、俺が向かったのは“もう一人”の勇者のもとだ。
そう、やってきた勇者は二人だったのだ。
一人は先ほどの兄のお気に入りのフェリシアーノ。
そしてもう一人は…
「ロヴィーノ、入るぞ」
『入るんじゃねぇ!カッツォ!』
途端に怒鳴られたが、無視をして入る。
「入るなって言ったのがわかんねぇのか!この野郎!」
昼間だというのにカーテンの閉められた部屋は暗い。
無論、人ではない俺にとってはこの程度はなんの障害にもならないが。
「ロヴィーノ、いい加減に出てきたらどうだ」
「うるせぇよ!さっさとどっかいっちまえ!!」
彼はベッドで布団を被って丸くなっている。
ここに来てからずっとだ。
フェリシアーノの方は好奇心が強いのか、当初こそ彼のように部屋にとじ込もって泣いていたがすぐにふらふらと城内を歩き出した。
だが彼の場合は、すでに一月以上も部屋から出ていない。
「いい加減にしないか。一応お前は勇者なんだろう?」
「そ、そんなの勝手に村のやつが決めただけだ!俺は勇者になんてなりたくなかったんだよ!」
「といっても、狭間を越えられたということは有資格者だったということだ。その勇者が引きこもりなんてなさけないとは思わないのか」
「ぜんっぜん思わねぇよ!さっさとどっかいけ!ジャガイモくせぇんだよ!」
「お前に危害を加えない事は約束する。だから出てこい。ずっと閉じ籠ったままでは体に悪いぞ」
「うるせぇ!そんな事言って俺を騙す気だろう!」
「騙す…?馬鹿な。俺たちがお前を傷つけたことがあったか?」
彼らは運ばれた当初こそ怪我をしていたものの…それは、狭間から出て少しのところにあった崖から落ちた時のもので、一応敵対関係にあるらしい勇者とはいえ、俺達は一切彼らを傷つけてはいない。
むしろ、怪我の治療をし、衣食住を保証しているくらいなのだ。
それなのに…
「嘘だ!!!弟は、魔王にケツを怪我させられたっていってたぞ!」
「兄が?尻にけ……」
言いかけてルートヴィヒははっと気づいて苦い顔をした。
そして困ったというように指で頭をカリカリと掻いた。
「あー…いや、それは別に彼を傷つけようとしてやったわけでは…」
此処で一つ言っておくと、俺達のような魔族には性的な禁忌が存在しない。
これは生殖率が非常に低いということが背景にあるのだが、俺たちのような者は割りと誰彼かまわず気に入れば性交に及ぶ。
それに男(雄)同士、女(雌)同士であっても、魔力が混じりあい、そして子になる核があれば子を成すことが出来るというものある。
まぁ、つまり何がいいたいかというと…、兄は気に入ったフェリシアーノと性交に及んだ…ということだ。
まぁ俺も魔族の端くれであるから、そういった事には特に抵抗はない。
はっきりと口にしてもいいのだが、人というものは性交をなぜか神聖なものと考えがちだと本で読んで知っていたから言っていいものかどうなのか判断がつかない。
「でも、すっげぇ痛かったっていってたぞ!」
「…それは…しかし、最初だけだろう。兄もそのへんはちゃんと一度で学んでいるはずだ。彼はそれなりに技量はあることだし」
そう、禁忌が存在しないということは、つまり兄弟同士であっても全く抵抗がないということである。
むしろ、血を分けた兄弟であれば、もし子が出来た場合、その子が優秀に生まれる確率が非常に高い。魔族としては極一般的なことだ(といっても、生殖率の低さから、同じ両親から生まれた兄弟というのは非常に稀な存在でもある)
「多少ねちっこくはあるが、今頃はとても気持ちよくなっているはずだ。魔族の特性として俺達の体液には非常に強い催淫効果があるからな。そのあたりは保証してもいい」
といったところで、「ちょっ、ちょっとまてよ!!!」と大きな声を上げて、ロヴィーノが布団から顔を出した。
その顔は若干青ざめて見えるが、これはずいぶんな時間日光に当たっていないせいだろう。
「え?おま、おま、そ、それって…」
「ん?」
「ケ、ケツの怪我って…いや…まさか、まさかな…い、いくらあの弟がアホだからって…そ、そんな…」
何をいまいちわからない。もしかして…
「お前もして欲しかったのか? なんだ、それならば早く言ってくれればよかったものを」
俺がそう言いながら彼の方に近づくと、彼はヒッと悲鳴を上げ「くるなーーーー」と大きな声を上げた。

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