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君が為に嗚呼眠る 22

行き当たりばったり継続中
そのうち面白くなるんだろうかと思いながら書いているけど…どうも無理そう。
そろそろ諦めます。

ロヴィーノは宿で二人と別れたあと民家の庭を見て回っていた。
色とりどりにさく花々。この中にクエストの猫が隠れているのではないかと思ったのだ。
だが時折猫は見かけるものの、目的の猫は見つからない。
最初のクエストだから簡単なはず…とはフランシスは言っていたが、かなりの難易度じゃないかとロヴィーノは腹を立てていた。
もしかしたら外に干されている洗濯物を回ってみるといっていたフランシスの方が当たり前だったかかもしれない。といっても、ロヴィーノは洗濯物を見て回る気は起きなかったのだが。
そうして1時間ばかり探し回った時、ロヴィーノは道の先でぼんやりと立ち尽くしているルートヴィヒを見つけた。
小さくなってしまったルートヴィヒ。以前は見上げるほどに背は高かったし、厚みもあったのに、今はロヴィーノよりも小さくひ弱に見える。
その姿にまだ違和感は残っているが、“彼がルートヴィヒ”であるということは理解できている。
「ルートヴィヒ」
声をかけると、少年には強すぎる目を持つルートヴィヒがハッとしたようにロヴィーノを振り返った。
「ロヴィーノか」
少しほっとしたような声にロヴィーノは首を傾いだ。
「どうかしたのか?」
「あぁ…ちょっと困っているんだ」
「なんだよ」
「向こうの」
聞くと、ルートヴィヒは家々が立ち並んでいるあたりから少し離れた場所にポツンとある家を指さした。
「あの店で剣を買いたいと思ったんだが、魔族だからと門前払いを食らったんだ」
「あの店って、あれ武器屋なのか?」
「あぁ、前に剣を買った店に紹介してもらった」
そう言った時のルートヴィヒの表情にロヴィーノは違和感を感じたが、なんとなく理由を察した彼はあえてそれについては突っ込まず「ふーん」とだけ言った。
「紹介してもらったのに門前払いなのかよ」
「…そういうことだ」
せっかく一文かいてもらったのだが…といっているルートヴィヒの手には紙が一枚握られていた。ロヴィーノはそれを受け取ると、「とりあえずもう一度行ってみようぜ」と行って、ルートヴィヒの前に立って歩き出した。
本当は初めての場所に訪ねていくのは苦手だ。
初めての人と話すのも苦手だ。
少し親しくなれば、驚くほど偉丈夫になるのだが。
ルートヴィヒはそんなロヴィーノの人見知りな性格を知っていたから、彼の横顔を少し下から心配げに見上げた。
ロヴィーノの顔は強ばっていた。
しかし、意思は硬そうだった。
ルートヴィヒはそれに気づいて驚き、そして彼を頼もしく思った。
「悪いな」
「別に」
お前が出来ないことは俺がやるし。
続けられた言葉にルートヴィヒは目を見張った。
なぜか、急に彼が成長したようで驚いたのだ。

 *

扉の前。
持ち上げた拳が一瞬戸惑い、そして扉にたたきつけられた。
しばらくして出てきたのは、鼻の長い真っ赤な仮面をかぶった人物だった。
奇妙な格好をした人物にロヴィーノは一瞬怖気づいたが、すぐ後ろにルートヴィヒがいるのを思い出して顎を引いてその人物を睨み上げた。
「剣を売って欲しいんだけど」
「何?なんだお前は」
声からすると年はかなりいっているようだ。50~60代くらいだろうか。
まとった和装の袖から出る腕はとても太くてプロレスラーのようだ。
ロヴィーノは怯みそうになる自分を叱咤し、「ここで剣を売ってもらえるって聞いたんだけど、違うのか?」と聞き、二つ折りにされた紙を差し出した。赤い仮面の男…天狗はそれを受け取り、中を見つめ「ふーむ」と言った。
「なるほど、ビッツの奴の紹介か」
そう言って、彼はロヴィーノを見つめ、それからようやく彼の後ろに立っていたルートヴィヒに気づいたようだった。
仮面をかぶっているので表情はわからない。だが、微妙に雰囲気が悪くなったのはわかった。
ロヴィーノは威圧感に身構えたが、天狗はフンっと鼻を鳴らしただけで扉を開いたまま中に入っていった。
ロヴィーノとルートヴィヒが顔を合わせ、どうするべきかと考えていると「早く来い!」と中から荒い声が掛けられ、二人はそろそろと中に入っていった。
「全く、魔族なんぞろくなもんじゃないな」
大きすぎるひとりごと。
それを無視して二人は部屋の中を見回した。
部屋の中は作業部屋のようで、広い室内の中央には大きなテーブルが置かれており、周りには大きな木槌やカンナ、トンカチなど工具が溢れかえっていた。
壁にはいくつか武器の類が立てかけられている。
「まったくビッツの奴も面倒をもってきやがって。おい、こっちだ」
ドンドンっと荒っぽい歩き方で彼は奥の扉口に立ち、二人を振り返った。

通された部屋は先程の部屋の半分ほど。中には所狭しと武器が置かれていた。
大きな戦斧、ハルバード、カットラス、レイピア、フォルシオンなどなど、大きさや刃の長さ、反りなどが違うものが所狭しと並べられている。
どれもが実用性を重視したもので、華美な装飾のあるものは皆無だ。
わぁ…と思わず、声を上げてしまったロヴィーノの横で、ルートヴィヒも息を飲んでいた。
「ふん。全く魔族なんぞに売る剣はないが…仕方がねぇ」
ぼさぼさの真っ白な髪を掻きながら、天狗はイスを引き寄せどかりとそこに腰を下ろした。
「どうせ用があるのはそっちのちっこい魔族の方だろう。まぁどれがほしいか言うだけ言ってみろ。気が向いたら売ってやる」
あまりにもあんまりな態度にロヴィーノはムッとするが、嫌味を言われた当本人は小さく首を振っただけでそういうものだと諦めてしまっているらしく、さっさと壁際の剣の方へを歩いて行ってしまった。
せめてもとロヴィーノは天狗を睨みつけたが、天狗はそんなもの屁とも思わないようで偉そうにふんぞり返っているだけで何の反応も返さなかった。

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