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夢の続き 03

120804改稿
あまりにも文章がくどかったので、かなり削除しました。(;´∀`)

彼女の住んでいる部屋は意外と自分の家に近かった。
6階建くらいのわりと最近建てられたとおもわれる瀟洒なマンション。
正面玄関のセキュリティを解除する彼女。入っていいものかと迷っていると、彼女がふらりと歩き出したので俺は慌てて彼女を追いかけた。
エレベータに入ると、彼女は俺が一緒に乗ったことを気にしても居ないようで3階のボタンを押した。
狭いエレベータの中に二人きり、しかもその相手が彼女となると落ち着かない。
俺は文字盤の前にたったまま、直立不動の姿勢をる。そしてちらりと後を振り返ると、咳は治まったようだが気だるそうに彼女が壁に持たれている。
顔面は蒼白で、まるで死体のようだ。
相当具合が悪いのだろう。今にも倒れそうで、彼女を支えてあげたいという気持ちになった。
だが…たった今会ったばかりの相手だ。あまり不用意に触れるのも…そんなことを考えているうちに、エレベータは目的の階に到着したらしく、小さな電子音とともにドアが開いた。
俺は入り口を広くあけるように身を横にすると、開のボタンを押したまま彼女をまった。
彼女はしばらくそのままの姿勢で、やがて視線を上げた。
彼女の顔が目にはいったとたん、心臓がたかなってキュッと唇を結んだ。
彼女はため息をつくように息を吐き、ゆっくりと歩く。ゆっくり、ゆっくり。それに反して俺の鼓動はやけに早くなっていくのに気付いた。
彼女がふらつけばいいのに…。そしたら彼女を支える口実が出来る。
浅ましい考え。
そんなことを考えてしまう自分が恥ずかしい。
なのに何度打ち消そうとしても、俺は目が彼女の挙動を追ってしまう。
そして期待通りというか…彼女はぐらりと身体をよろめかせた。
俺はとっさに開のボタンから手を離しエレベータの箱から半歩だけ出ると、彼女に腕を伸ばした。
彼女の身体に力は無く、そのまま倒れこもうとするのを反射的に抱き寄せた。
エレベータのドアがゆっくりと締まり、俺の背中にどんとあたった。エレベータのドアは障害物にあたったことですぐにまた開く。俺はその間にエレベータから出ると、あらためて彼女を支えなおした。
彼女の体はとても細く、そして軽かった。

「306号…この廊下の一番端よ」
ハッと気付くと、彼女が腕の中でそういっていた。
どうやら俺は彼女を支えたあと自失していたらしい。慌てて手を離しそうになり、それをとどめた。
彼女は体重の半分ほどを自分の腕にかけたままなのだということに気付いたからだ。ここで腕をひいては彼女を放り出すことになる。
「あ、うん」
間抜けなくらい間があいて返事をしたが、彼女は本当に気分が悪かったようでそれには気付いていない。
306…306…
頭でつぶやきながら廊下を歩く。
なんだか緊張してしまう。こんな場面、ここのマンションの住人に見られたらどうしようか。
おかしな誤解をされないだろうか。
あぁ、だめだ、全く頭が回らない。
とにかく早く中に入らないと…。
俺は彼女の様子を気遣いながらも出来るだけ早足で306号室を目指した。
ドアにはりつけてある、室番号をみる必要はない、彼女は一番端の部屋だといったのだから。
部屋の前について戸惑う。彼女はぐったりとして動かない。
起こすのは忍びないが…
「すみません。つきましたよ…」
そっと声をかけた。長い髪の間から見える顔は苦悶している。汗が浮き出ていて、相当具合が悪そうだ。
「あの…」
もういちど言おうとすると、彼女がゆっくりと目を開け俺を見た。
「鍵は…」
彼女は僕を見て、なぜか眩しそうに目を眇め、それからポケットの中から赤いリボンのついた鍵を取り出した。そしてその鍵を鍵穴…ではなく、俺に差し出す。
開けろ…という事だろう。
俺は素直に扉を開け、大きく開いた。

「あ、あの…」

そのまま玄関先で顔を真っ赤にしていると、彼女はけだるげに、面倒くさそうに顔を上げた。
「中に入っても…?」
「ごめんなさい…。奥のベットに…」
「あ…あぁ。うん。その…お邪魔します」
俺は彼女を支えたまま、ゆっくりと中に入った。
部屋は…思ったよりも広い。
入ってすぐに廊下が伸びていて、右手にバス・トイレとおもわれる扉。そして左側には奥のダイニング・リビングと対面になっているキッチンがあった。
越してきたばかりなのか、物は少なく最低限のものしか置かれていない。
ダイニング・リビングにいくと、左手にまた二つ扉が並んでいるのに気づいた。
そしてその内の奥の方のとびらがうっすらと開いており、その奥にベッドが見えた。
一人暮らしの女性宅というだけでも緊張するのに、寝室に入るのはものすごく抵抗がある。
しかし今は非常時だ。
俺は自分に言い聞かせて彼女を支えたまま寝室へと入った。
そこには簡易なベッドがひとつぽつんと置かれていた。そしてここにも余計なものは一切ない。
俺はそのことに少し不審なものを覚えながら中に入り、彼女をそっとベッドに寝かせた。
彼女はその間、気をうしなっているかのように動かなかった。
やはりよほど具合がわるかったらしい。
ぐったりとして、もう指一本動かすのも億劫な様子だった。
「あの…俺…もう行きますね」
彼女の様子は気になるが、あまり自分が長居するのはよくないだろう。
俺は寝室から出て、ふと思いたち、テーブルの上に置きっぱなしになっていたダイレクトメールの空いたスペースに自分の携帯番号をしるし、目立つ場所に置くと鍵を持って部屋を出た。
もちろん鍵を締めた後扉についている郵便受けから中へと鍵を中へと放り込んだ。
俺は扉をしばらく見ていたが、あまりにも未練がましいと首を振りその場を立ち去った。

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