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ピエタ 07

シバ=主人公(一応、多分、きっと)
シュウジ=無口で大柄、喧嘩半端ない  クロ=切れ長の美形、頭のネジが緩い
ヒロ=美人系、割りとまとも?  カナ=バカナ シュウジが好き
ユウキ=新人 チャラい。  ナンゴウ=赤毛 ???
ミヒカ=大学生でバンドリーダー  名無し=ヒロのバイト先の先輩

「ケツ、大丈夫か?」

自分がやったくせに他人事のように言うクロ。
「まぁあとちょいかな」
俺が言うと彼はガシッと俺の肩に腕を回し、教室へと向かっていた俺を屋上へと引っ張った。
次の授業は出ようと思ってたんだがな…。まぁいいか。
ちなみに喋らないから分かりにくいが、シュウジも一緒だ。
「まだ治らねぇのかよ」
「あぁ、まぁ場所が場所だし」
「なんだよ、ヤりたかったのに」
「それはまだ無理…っつか、クロがケツを貸してくれるならやってもいいけど?」
にやっとして言うと、クロではなくシュウジから睨まれた。
いや、冗談だっつの。
わかってるだろうに。
「やだよ、俺のケツは出す専用だし」
「俺だってそうしてぇよ」
出し入れ可能なんて…望んじゃいねぇ。
「それは俺が困る。なぁ、シュウジ」
クロがシュウジに話を振ると、彼はむっつりしたまま頷いた。
…ったく。
「突っ込む相手に苦労してるわけでもないだろうに、物好きめ」
「それはそれ、これはこれ。お前のケツに突っ込みたいわけよ」
ほんと下品。
「シュウジ、お前がケツかしてやれよ」
「…アホか」
やっと喋ったかと思えばそんだけ。
はいはい、お前はクロにケツを掘られたいんじゃなくて、クロのケツを掘りたいんだったね。

そんなどうしようもない話をしながら屋上に到着。
数人の生徒がパラパラと日向ぼっこを楽しんでいた。
その中に俺は知った顔を見つけ、足を止めた。
「シバ?」
「ん?」
「誰だよ」
俺の視線の先に気づいてクロ。赤い髪の生徒に目を細める。
「ナンゴウ」
「ナンゴウ?」
「そう、こないだ知り合いになった」
「ふぅん」
クロが無遠慮にジロジロと彼を見る。
まるで喧嘩を売ってるみたいだ…と思ったのはシュウジも一緒なのか、「おい」とシュウジを小突いて離れた場所に向かう。
俺もそれに続こう…としたのだが、肩越しに振り返ったシュウジに睨まれ足を止める。
なんだよ、邪魔するなって?
それとも単に余計なのをクロの目に入れるなって抗議か?
ちっ。
シュウジのやつ。
あれで独占欲ハンパないからな。
カナの件についてはクロが全く興味なさげだから無視してるみたいだけど。
俺はどうしようか少し迷って、ナンゴウの方に足を向けた。

ナンゴウは今日もまた何をするでもなく一人でポツンと座っていた。
「ナンゴウって友達いないの?」
そう声をかけて隣に座ると、ナンゴウはちらっとこちらを見て無視。
「愛想ないな」
「なんか用かよ」
まるでシュウジみたいだと思ったが訂正。
ナンゴウの方が愛想あるわ。
「いや、別に。でもサボり同士仲良くしようぜ。あ、タバコ吸う?」
「いらね」
「吸わない人?」
「あぁ」
「へぇ、ちょっと意外だな。あ、俺、吸っていい?煙いかないようにするからさ」
「あぁ」
とはいえ、シュウジと比べるから愛想よく見えるだけで、一般的にいえばかなりぶっきらぼうだ。
俺はあんまり気にしないけど。
「あー、美味いわ」
俺はタバコの煙を吐き出して言う。
「近頃、これと太鼓叩くのがストレス解消なんだ」
「太鼓?」
「そうドラム叩いてんだよね、割と筋肉つくし楽しいぜ」
ナンゴウが返す言葉はせいぜい一言か二言。
しかしシュウジに比べれば、遥かにましだ。
あいつは本気で人の話を聞いてなかったり、話の途中でふらっといなくなったりするからな。
バンドの話を一通りと、ミヒカさんの話、それからナンゴウがこさえてた頬の傷についてしゃべってなかなかいい感じだ。
まだ携帯までは聞けないが、次あった時にはゲットできそうな感じ。
そんな事を思いながら、ちらっとシュウジたちの方を見ると、シュウジが伸ばして座った足を枕にクロは丸くなって寝ていた。
「あれ、だちか?」
思いがけずナンゴウに聞かれて俺はドキッとした。
彼から俺に何か話しかけてくるなんてこれがはじめてだ。
「あ、あぁ」
柄にもなくどもってしまい恥ずかしい。
俺は空咳をしてごまかした。
「でかい方がシュウジで、寝てる方がクロ。知ってるのか?」
「顔だけ。あいつら目立つし」
「まぁそうだな」
どちらも女によくもてるんだ、これが。
校門で出待ちとかしょっちゅうだし。
マジ羨ましい。
「あと二人いたろ、お前とあの二人とつるんでるの」
「あぁ、ヒロとカナだな」
王子様みたいなのがヒロで、プリンセスみたいなのがカナだというと知っているというようにナンゴウは頷いた。
「そういや、近頃、ユウキってのも仲間入りしたな」
「バンド?」
「ちげぇ…」
俺はこの時、不純同性交遊のことをばらしてしまおうかとチラッと思った。
だけどすぐにナンゴウは硬派そうだし…とそれを打ち消した。
彼とは友達になりたい。
だから…。
「あ、そういえば今度ライブがあるんだよ」
俺は軽い調子で話題を変え、一枚だけになっていたチケットを取り出した。
「500円なんだけど来ない?」
ナンゴウはそのチケットをマジマジ見て、それから「行く」と言った。

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