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ゼロ使+dds3 番外1

バレンタイン ルイズ→人修羅風味ですのでご注意

ラウンジ。
窓際に座ってボンヤリと頬杖をついていると、突然、俺は目の前に何かを突きつけられた。
ぎょっとして目をそちらにうつすと、焦点の合わない距離にピンク色の箱。
箱を辿り、それを持った手を辿り・・・行き着いたのは、一応俺の使い主ということになっている、ピンク色の髪の少女。
鋭角に上がった眉と、大きな瞳、つんとした小さな鼻に、への字に曲がった唇。
可愛らしい顔ではあるが、性格はそれにそれほど沿っているとは言いがたい。
俺から言わせて貰えば、生意気な小娘だ。

「何だよ」
僅かに睨みつけるように言うと、彼女はますます眉を不機嫌そうに引き上げた。
「チョコよ!」
「チョコ?」
「そうよ!」
受け取りなさいといわんばかりに突きつけられたピンク色の箱。
俺は、不審に思いながらもそれを受け取る。
少し離して改めてみると、ピンク色のそれは薄く薔薇の花が描かれており、なかなか高級感がある。
しかし・・・
「何でこんなものを?」
妙に思いながら聞くと、正面に立ったルイズの頬が一瞬赤く染まった。
「・・・・っ!きょ・・・今日は、そ・・そうよ。主人が使い魔にチョコレートを贈る日なのよ!」
「・・・・へぇ・・・?」
おかしな行事だ。
箱を軽く振りながら、何となく目をやった窓の外。
さんさんと降りそそぐ陽の光、木々の間に・・・二つの影があった。
一つは、確かギーシュとかいう頭に不具合のある男。
そしてもう一つは、そのギーシュというやつと付き合っているらしい、趣味の悪い女だ。
女の方(名前をなんといったか・・)が、ギーシュという男に何かプレゼントを渡している。
彼女が渡したのも、チョコレートだろうか・・・?(いや、ギーシュというやつは使いではないから違うか・・・?)
なんだか、遠い昔にどこかで見たような光景だ。
「・・・・べ、別に、深い意味はないんだからね!」
「あ・・・?」
ルイズの声に顔を戻すと、彼女は顔どころか耳まで真っ赤にして立っていた。
「何が・・・だ?」
「へ・・・変な勘違いしないでよね!!!」
勘違い・・・?
いや、それより気になるのは湯気を出さんばかりに真っ赤になっているルイズの方だ。
はっきりいって、この主従関係のようなものには不満もあるし、自分にかかわりのないことなら、彼女がどうなろうと知ったところではないのだが・・・
流石に目の前でこんな異常な状態になると、放っても置けない。
傍らにプレゼントされた箱を置き、彼女に手を伸ばす。
彼女の熱を測るつもりだったのだが、彼女は俺の手が間近に近づくと、殴られるとでも思ったようにびくっと体を震わせた。
失礼だとむっとしかけた俺に、ルイズは泣き出しそうな目を向け、口を開いた。
しかし・・・いつまで待っても言葉はルイズの口からは漏れず・・・
「オイ・・・?」
本当に頭が沸騰したのか?そう思ったとき、彼女はすごい勢いで俺の手を跳ね除けた。
そして、唖然としている俺に、声にならない声で何かを伝えるように口をパクパクとさせ・・・それから髪を振り回して背を向けると、一目散に走り去ってしまった。
「なんだ・・・・?」
手を伸ばし、腰を浮かせてた間抜けな姿の俺。
彼女を見送り視線を落とすと、チョコが入っているらしいピンク色の箱が所在なさげに置かれていた。

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