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夜這いごっこ

石岡×御手洗 というか 石岡→←←←←←←←御手洗
現在、占星術と斜め屋敷を読み終わってる

寝苦しさに意識がふっと現実へと浮かび上がった。
なんだか無性に窮屈で、そして暑苦しい。
半覚醒の状態でなんとか寝心地を良くしようとしたのだが、どうにも身動きが取れない。
それで仕方なく目を開けてみると…

「なにしてるんだい、御手洗君」

何故か、胸の当たりに御手洗がしがみついていた。
ギリギリと締め付けるようにおもいっきり力がこもっている。
「おい、御手洗君!御手洗!」
普段グータラしているくせに何故か力がある。最初嫌がらせかと思ったが、どうやら彼は完全に眠っているらしい。いや、これだって嫌がらせの一つではあるのだろうが。
「おい!ちょっと、い、痛いんだが!」
一体何の夢を見ているのか知らないが相当な力が入っている。
このままじゃ絞め殺されると、そもそもあまり体力には自信のない私は御手洗君の頭をポカポカと叩いた。
「起きろ!起きてくれ御手洗君!いや、起きなくてもこの際いいから力を抜いてくれ!」
必死の願いが通じたのか、しばらくすると「うぅん…」とか言いながら、御手洗君は目を覚ました。
僕は彼の力が抜けたことにほっとして胸を撫で下ろした。
「なんだい、まだ夜じゃないか。陽が上る前に起き出して…君は早朝ゲートボールでも行く気かい?」
「行かないよ!」
そうして未練がましく抱きついてくる御手洗の腕を引き離した。
「なんなんだい君は」
「それはこっちの台詞だよ御手洗君。君は一体いつやって来たんだ?」
「いつって?さぁね。僕がやって来たときにはもう君は眠っていたよ」
「ちょっとまってくれ」
僕がベッドサイドの明かりをつけると、勝手に私の横に寝転んでいた御手洗は眩しげに目を細めた。
「だいたい君はどうやって此処に入ったというんだ?僕はちゃんと戸締まりはしたはずだぞ」
「あぁそう。だけどそんなもの、僕の前ではなんの障害にもなりやしないさ」
「あぁそう…じゃない。だまされないぞ。君はどうやってはいったんだい?」
「なんだい、まだ三時じゃないか、君も寝たまえよ」
「寝るのは構わないがね、その前に教えてくれ。じゃないと安心してねれやしないじゃないか」
「大丈夫だよ、君は」
「それじゃぁ、僕は空き巣が入っても平気で寝ているみたいじゃないか」
というか、何故こんな夜中にこんな会話をしているのだろう。
僕は馬鹿らしくなった。
そして何故か悲しくなった。
「どうせ、君はあれだろう。大家さんに適当な事をいって開けてもらた。違うかい?」
「違うよ」
そういって彼は僕の上に覆いかぶさるようにして明かりに手を伸ばし、それを消してしまった。
何をするんだと言おうかと思ったが、明かりが消えたことで目が楽になったのは確かなので、何も言わなかった。
それになにより眠かったのだ。
隣に横たわる御手洗はそこはかとなく邪魔ではあったが、気にせず起こしていた体をもう一度横にした。
邪魔なのは彼も同じだろう。彼が邪魔だと思えば彼のほうが出ていくに違いない。
「じゃぁどうやったんだい?」
なんだか急に何もかもどうでもよくなって私はあくびをしながら適当に聞いた。
それに対して彼も「以前、此処の鍵のスペアを作っておいたんだ」と軽く返した。
だがそれは軽く聞き流せるような種類のものではなかった。
「なんだって!?」
思わずまた体を起こすと、いつの間にかまた彼の腕が僕の体にまとわりついていて、
「うぁっ!」
すぐにまたベッドに逆戻りした。
「おい、御手洗君!」
「君、夜だというのに騒々しすぎるよ。君は僕に常識がないなんていうけれど、君のほうがよっぽどだよね」
「それより、合鍵ってどういうことだい?そんなことは許した覚えはないけれど」
「大丈夫だよ、予備に3本つくっといたから。それよりもう寝ようよ。僕は眠くて仕方が無いよ。まぁ、君との会話も悪くないけれど…あっ!」
「え?」
「君とやるならもっと面白いことがあるのだけれど!」
なんだか不穏な言葉が聞こえたような気がするが、それよりもいきなり鮮明に喋り始めた御手洗により多くの不安を私は感じた。
「そう!僕はいつだって君とやってみたいと思っていたことがあるんだ!」
これはまずい。なんだかとてつもなく嫌な予感だ。
彼のテンションがいきなり上がっている。これほど嫌な前兆があるだろうか。
「あぁ…あのねぇ、御手洗君、今はまだ寝る時間だよ」
「今日だって僕は君とそうするためにやってきたんだ!なのに君ときたら寝ているんだからね!」
「あのね、御手洗君。それは今度にしないかい?」
「石岡君、世の中には思い立ったが吉日という言葉があってね…」
「君はそんなくだらない戯言を信じてやしないだろう?」
「君は一体いつからそんな可愛げのない事をいうようになったんだい?」
「きっと君のおかげだろうね」
「おや、少しでも感謝してくれているのかい?」
「お陰で近頃心臓が毛深くなって困っているところだよ」
とにかく。
「今日はもう寝ようじゃないか」
僕はまて手を伸ばし、今度は明かりをつけようとした御手洗を止め、なだめるように腕を叩いてやると彼はしぶしぶというように僕の横になった。
結局二人で寝るのか。
まぁこの際もうどうでもいいような気がしてきたが。
いや、もうどうでもいい。御手洗が隣に寝てるからなんだというんだ。別になにもありやしない。
せいぜい寝息がうるさいとか、寝言を言うとかくらいだろう(寝相はそう悪くはないことは知っている)。
ふぁっと大きくまたあくびをしていると、「ねぇ、本当に今度はしてくれるんだろうね」と彼が心細気な口調で言った。
「あぁ気が向いたらね」
それが何かによってはもちろんお断りすることも考えるが。
とにかく今は寝てしまおう。合鍵の件も後回しだ。
「本当だろうね」
「はいはい」
うるさい。
御手洗に背をむけると、彼は後ろから私に手を回してきた。だが私は彼の抱枕ではない。
ペチペチと彼の腕を叩いて抗議してやる…が、離れない。どころか背中にグリグリと頭を擦りつけてきた。
今日の彼は一段と意味がわからない。
また絞めつけられて起きるはめになるのだろうか…でももういい。さっさと眠りたい。
私は彼を気にすることを止め眠ることに集中することにした。
後ろで何やらブツブツ言っている御手洗の言葉を子守唄に。

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