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ゼロの夜想曲 39

玲治・・・玲治
玲治を助けないと!
彼を助けないと!
私は貴族よ。私は魔法使いよ。敵に後ろなんて・・・いえ、使い魔一つ救えなくて何が貴族よ。
私はルイズ。ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールよ!

「タバサ!それを!」
タバサの抱えた『破壊のピラミッド』に目を向けて叫んだ。タバサはすぐに私のやりたいことを感じ取ってくれたらしく、私にそれを渡してくれた。手のひらに余るくらいの小さなピラミッド。こんなマジックアイテムはこれまで見たことがなく、使い方もわからない。・・・でも私の魔法はブレが多すぎる。今、頼りになるのはこれだけ。
だったら、やるわ。
大丈夫よ。私はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。
私は・・・ゼロのルイズ!
やってやるわ!
息を大きく吸い込み止め、目を大きく見開き広場で玲治を探すゴーレムを見据えた。
「タバサ!レビテーションを!」
それだけを言って、ドラゴンの背を蹴り身を躍らせた。
落下は一瞬、すぐにタバサの魔法が私を風圧から守ってくれる。
私は両手に持ったそれを胸の前に差し出す。

さぁ、あなたの力を見せて頂戴!
破壊のピラミッドと呼ばれた至宝。その力を今示して頂戴!

だけど・・・・

「ルイズ!!!!!」

ゴーレムの正面になってもそれは何の力も発しない。
私は焦った。
どういうこと?
何か呪文が必要なの?でも、そんなもの知るわけもないし・・・・
魔力を流す?でもそんなことしたら壊しちゃうかもしれない・・・
ちょっと・・・ちょっとまってよ!
ゴーレムがかっこうの的でしかない私に向かって拳を振り上げ・・・そして・・・
ギュッと目をつぶったとき、横から衝撃。ゴーレムの拳が私のすぐ横を通り過ぎるのがわかり、私は地面を転がる。
そして、気づけば今日何度か目の玲治の腕の中にいた。
眉間にしわを寄せ、ひどく怒ったような顔。
「この・・・・ばか!何している!」
怒鳴られて反射的に体が震えた。
「な・・・何って・・・この破壊のピラミッドを・・・!」
助けようと思ったのよ・・・助けようとしたの・・・・。だって使い魔くらい守らなきゃって思ったのよ。
目の奥が熱くなるのをなんとか抑えて言うと、彼はものすごく苦々しい顔をして見せた。
「だが・・お前じゃこれはつかえないんだよ」
「え・・・・?」
「この破壊のピラミッドはな・・」
彼は、私の傍らに落ちていたピラミッドを手に取ると・・・小さく驚いたように息を吸い、目を見開いた。
そして、途端不適な顔を見せると・・・

「ヤヒロノヒモロギはこう使うんだ!」

ヤヒロノヒモロギ・・・・・・?

一体それは・・・と問おうとした途端、そのヤヒロノヒモロギの周りの空間がグワンとゆがんだのがわかった。
「え・・・?」
そして真っ赤などろりとしたものがそれからあふれ出す。
吐き気を催すような・・・なんだかとてもとても気持ち悪くて、嫌な感じがするものだ。
それから逃れるように体を引くと、背中が玲治の胸に当たった。
玲治を見上げると・・・彼はひどく恐ろしい顔をしていて、私はゾッとした。

玲治は真っ赤に光る目で、片手に持ったそれを見て口を開いた。

「クーフーリン!!!!来い!!!!!」

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