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ゼロの夜想曲 29

よみかえしてないのです。ごめんなさい。

ちょいと昼寝をしてた俺様は驚いたね。
目がさめてみりゃ、なんてこった!
店内に悪魔がいるじゃねぇか!
俺はおでれぇたのなんのって・・・・!ここ何年も・・・何十年も・・・??何百・・・・??まぁいい、悪魔なんてとんと見てねぇ!しかも、こいつぁ、最高級といってもいいような悪魔だと俺は見たね。
黒いフードをかぶって生身が見えないようにしているが、俺の目はごまかせねーよ。
その証拠に・・ほら!ちらっと見えたフードの奥の目!!
ありゃ一体なんだい!
一体どれくれぇの命を吸えばあんなに赤くなるってんだ?
うう~俺様としたことが!思わず刀身がビリビリっとふるえちまったぜ!
それにしてもなんだってあんな恐ろしいもんがこんな場末の鍛冶屋にいるんだ?
それにその横にいるちんまいお嬢ちゃんは一体なにものだろうな?
おっと、おいおい!
悪魔と仲良くくっちゃべってやがるぜ?
レイジ・・・?
レイジだぁ?
それがヤツの名前か???
ううーーーん。全く聞いたこと無い名前だが・・・いやいや、さぞ名の売れた悪魔にちがいねぇ。
ベリアルや、ザミエルなんかと肩を並べるくれぇだろうなぁ!
って、一体その悪魔様が何の用だってんだ?
ふむふむ・・・・何?
悪魔が人間の創造物である剣を持つ?!
ははぁ~、こいつぁおでれぇたねぇ、ホント。
あれくれぇの悪魔だったら、自分で自分に見合う武器を見繕うくれぇはわけねぇはずだろうに!
いや、むしろ、人間のつくったもんであいつの目に適うようなもんがあるとも思えねぇ。
あ、勿論、俺様を抜かしてだぜ?
俺様くれぇになるとまた話が別だぜ?
っと、おいおい、そんな安物を渡しちゃって・・・あのバカ親父め。
お、すぐに首を横にふったな。ふんふん・・・まぁ、そうだろうそうだろう。そんなもんは見た目ばっかの“なまくら”だぁ。
木を一本きっただけですぐに刃こぼれしちまわぁ。
っと、次は、大業物の大剣だぁ?
はははは、親父もまだこりねぇのか。
そんな贋作がヤツの目にとまるかよ。
ほら、握っただけで首をかしげてるじゃねぇか。
あーあー、でも、お嬢ちゃんの方は買う気まんまんじゃねぇか。
金貨2000と吹っかけやがったよ、あの親父!バカだねぇ。
強欲つかずに500程度にしときゃぁいいのに・・・っと、はは、やっぱりだめか。
ま、そりゃそうだろうな。
あの悪魔の目に留まるっていうなら、俺くらいの・・・・って・・・おいおい、嘘だろう?
あの悪魔め!俺の方をみやがったぜ?
おい・・・まさか・・・なぁ・・・勘弁してくれよ!
なんでこっちにくるんだよ!
いやいや・・・ちげぇ・・・絶対に俺じゃねぇはずだ・・・そうそう、俺の上には親父自慢の伝家の宝刀が・・・って、違うって、俺じゃねぇって・・・・!
勘弁してくれよ・・・頼むよ!
いくら、長い長い時間を過ごしてきて退屈しきっていたからってなぁ・・・俺は・・・悪魔の手先になんかはなるつもりは・・・・

「親父、こいつは?」
「へ?旦那・・・そいつぁ・・・・」
「何だ?」
困ったような顔で目を泳がせる親父、不審に思う玲治。
指差した剣をもう一度眺め、そして手に握ると途端、ピリッとした電気が走ったような気がした。
そして、
「お・・・おでれぇたなぁ!あんた、悪魔なだけじゃなくて、使い手なのか!!!!!」
剣が、突然喋りだした。
目を丸くするルイズ、あちゃーっというように渋い顔に手を当てる親父。
対して玲治の反応は僅かに目を見開いただけ。
しゃべる剣をぎゅっと握りなおし、軽く空を切らせる。
それで全てがわかったというように口角を引き上げた玲治に、喋る剣はヒッと喉を鳴らした。
「お前、名はなんと言う」
剣を正面に構えて玲治。
「デ・・・デルフリンガー・・・」
「デルフリンガーか・・・俺の名前は、玲治だ。」
「れい・・じ」
「あぁ、俺はお前が気に入ったぜ。デルフリンガー」
にやりと笑った玲治に、デルフリンガーは一瞬気が遠くなりかけた。
勘弁してくれ・・・もしかしたらそう呟いていたかもしれない。
クスリと笑った玲治は、背後に立っていたルイズを振り返って言った。
「ルイズ、こいつが気に入った。俺に買い与えてくれないか?」
その言葉に、ルイズとデルフリンガーは別の意味で驚いた。
「わ・・・わかったわ。でも、本当にその剣でいいの?」
「あぁ。」
「ご主人、彼が気に入ったといっている剣を貰うわ。おいくらかしら?」
「え・・・あの、旦那様にはもっとそれに見合ったような・・・」
「彼がそれを気に入って、それを私に欲しいといっているのよ。あなたはさっさとそれの値段をいいなさい」
腕を前に組んで、顎をそむけるルイズ。
貴族らしい高慢な態度に、親父は子供の癖にとムッとするまえにその堂々とした態度に萎縮されてしまった。
「それなら・・・100もいただければ・・・」
「100?随分安いわね」
「えぇ・・そいつぁ、見ての・・・いや、聞いてのとおりのインテリジェンスソードでして・・・うるさいだけで全く商売にならない・・・こっちとしても厄介払いしてやろうかと思っていたところなんで」
「渡りに船というわけね」
ルイズの言葉に親父は方をすくめ、そうだと同意する。金を払うと、鞘もおまけだと気前よくだしてくれた。
親父は大もうけはし損ねたものの厄介払いが出来てご機嫌、ルイズも玲治と仲直りが出来、ついでに彼が欲しいといったものを与えることが出来てご機嫌、玲治も面白い得物を手に入れてご機嫌、ただ一人(?)、インテリジェンスソードのデルフリンガーだけがシクシクと泣いていたが、勿論、誰も気にも留めない。

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