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冷静のペーシェ 9

久々すぎてゲームをわすれてるorz
今度やりなおそうかな

仮病に近いものだと思っていたけれど、なぜか本当に熱を出してしまった。
といっても別に熱が高いわけじゃなくて、せいぜい37.5度ってところ。
それでも休むと学校に電話を入れ、そしてベッドに横になっていた。
昼間の住宅街なんて静かなもの。両隣の部屋も留守にしているらしく、聞こえる音は時折外を通る車の音くらいだ。
平日のテレビなんてろくな番組はないし、雑誌や漫画も読む気が起きない。
「寝ちまうか…」
学校に行かなきゃいけない日の朝は辛いくせに、休むと決めた途端に眠気が去る。
まったく現金なことだと思うが、やることもないので目を閉じてじっとする。
寝てしまうに限るのだ。何もやることがないんだし。
俺は何度も寝返りをうち、やがて壁にすりつくような格好で眠りに落ちた。

~♪~~♪♪

どれくらい寝ただろうか。
俺は携帯の着信音に起こされ、手を床に伸ばした。
~♪~♪
手をさ迷わせ携帯をつかみあげ、画面を見るとメールがニ通届いていた。
一通目は寝てすぐに長瀬から届いたもので『風邪?』と一言。
二通目は今届いたもので…
「しの…」
篠崎からのものだった。
『休みだって聞いたけど大丈夫?帰りに見舞いにいくよ』
内容は面倒見のいいシノらしい文章。
モテるのもわかるなぁ~って感じだ。男の俺でもキュンとしちまう。
俺は苦く笑った。
ほんと罪作りな男だ。
「でも嬉しいな」
俺は長瀬には何も返さず、シノには『待ってる』と返した。
きっと美味い飯を食わせてくれるはずだ。
期待しておく。
もちろん、飯だけじゃなくて。
シノ…。
彼を思うと、心がむず痒い。
それはきっと…。
「あーぁ。やっぱ、そう、なんだろうなぁ」
認めたくない…というか、あり得ねぇ~と思っていたけれど“それ”以外に考えられないし。
まんまと天然タラシにタラシこまれてしまった。
だけど相手はあの篠崎だし、まず望みはない。
あいつの周りには男も女もいっぱい集まってて、みんなあいつが好きだ。
もちろん“そういう”意味で好きな奴は少ないかもしれないけど、あいつの魅力には逆らいがたいものがある。
「なんたってアイドルのりせちーを夢中にさせちまうくらいだしなぁ」
まぁ…どうこうなろうなんて高望み過ぎて…。
「いや、ダチになれただけで十分だろ」
あいつにとっては何百といそうな友人の1人なんだけど。
「まぁ…これくらいなら許されるよな…」
っで、未練引きずるの。
もうみえみえ…惨めすぎて、自分が可哀想。

栄養補給のゼリーな飲み物で昼をしのぎ、夕方までだらだらやってたらチャイムが鳴ってシノがやってきた。
両手に大きなジュネスの袋を持って。
それに目を見張ると、「片方はうちの買い物なんだけどね」と笑った。
「食材と風邪薬」
「わるい」
「独り暮らしなんだし仕方ないよ」
手伝おうとした俺を制して、彼はキッチンに向かい食材を冷蔵庫にしまいこんだ。
「ミルク粥でも作ろうかと思うんだけど、食べれる?」
「あぁ。はらへった」
「それはよかった」
彼は上着を脱いで袖をまくりあげると、手を洗った。
「手慣れてるよな」
「まぁね」
「いい主婦になれるよ」
「よくいわれる」
今はむしろ通い妻って感じだけど。
自分の発想が照れくさすぎて、俺は頭を掻いてベッドに横になるとテレビをつけた。
ちょうどつけたらニュース番組で、で、うちの町の“霧”についての特集が組まれてた。
前は時々だったのに…近頃じゃやけに霧が多くて濃い気がする。
「霧…か」
そしてその霧のせいか体調を崩す奴もちょこちょこ居たりして…あ…、もしかしたら、シノは俺が風邪じゃなくてソレだと思ったのかもしれない。
そういえば…こないだも霧…ひどかったっけ。
テレビでは気象庁の専門家とかが出てて地形や霧の出やすい気温や湿度について説明し、そして環境アナリストが霧じゃなくてスモックじゃないかとヒステリックに叫んだ。
「物騒だよな…本当」
呟いた背中で、カカカカカッシュボッとガスに火が引火する音がした。

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