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043 ため息

学生パラ
セシルがドSっぽぃ あともしかしたらヤンデレ?(苦笑

「おいカイン、セシルにちゃんと考えるようにいっとけ!」

廊下で出会った担任教師は、俺にぺらっとした紙を一枚俺に押し付けると、返事も聞かずにどんどん歩いて行ってしまった。
「なんなんだよ…アレ」
っつか、なんで俺なんだ?
ムカッとする。
何でもかんでもセシルのこととなると俺ばっかり頼りやがって。
百歩譲って俺がセシルの親友ポジションにいることは認めてやってもいいが、断じて保護者ではない。断じて。
なのに先生や級友たちは、セシルの事で何かあると、本人よりも先に俺に相談を持ちかける。
セシル君どこいったかしらない?はもちろん、セシルくん国語の点数悪かったらしいけどどうしたの?とか、今日セシルの髪すげぇ跳ねてたぞ…とか、セシルの顔に教科書の跡がついてたとか…どーーーーーーーーでもいい話をぐだぐだと…
…思い出してたら腹が立ってきた。
このまま受け取った紙で紙飛行機を作って飛ばしてやろうかとも思ったが、俺という男は…どうも思い切りが悪いというか、臆病者というか、いざというときに小心者というか…世話好きというか、苦労人というか、オカン気質というか………。
あー…自分で言ってて情けなくて情けなくて…涙が出そうだ。
さっきまでむかついていたというのに、今はガックリ落ち込んでいる自分。
本当に泣きたい。

捨てられない紙。
無視できない頼まれごと。
離れられないセシル。

これであいつが女なら…と考えだして、あまりにも不毛な自分にため息を付いた。

例えセシルが女でも、アイツだけは嫌だ。

結論をだして改めて紙に目を落とすと、それは機能が提出期限になっていた進路希望の紙だった。
氏名の記入欄と、第一、第二、第三までの希望を書くようになっている。
全てを埋める必要はないが…

「あ゙?」

希望欄に書かれた文字を見た途端、思わず不良のような声が出てしまった。
「…の馬鹿」
というのもしょうがないと思う。
馬鹿だ馬鹿だとは思っていたが…

第一希望:空欄
第二希望:漁師
第三希望:マタギ

なんだこれ!!!
絶対嘘だろう。
第三希望がマタギって…マニアックすぎるだろう!この小説読んでる人の半数以上はウィキペディアで検索するレベルだぞ。それに第二希望が漁師って、お前このあいだ遊覧船で吐いて吐いて1キロ痩せたっていってたじゃないか!
肝心の第一希望は空欄…ん?いや、違う。なんか隅の方に小さな字で…

『カインと一緒』

…………
あの野郎…絶対に俺がこれを見ることを意識してただろう…。
そんなに俺の精神をザリザリに削りたいのか…。
外面だけはふわふわとして虫も殺しませんって感じなのに、腹の中は一体何を食ったらそんなに黒くなるんだってくらいに真っ黒だ。
それに紙の端っこに書いてある『カウントダウン形式がいい』ってのは何だよ…。
もう嫌だ。
俺は足から力が抜けていくのを感じ、その場にへたり込んだ。
するととたんに背中にずっしりとのしかかった重み…。
首に回る手…。

「セシル…」
「んー?」
「………やっぱいい…」
「あ、そう」

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