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カサノヴァ

最初、微妙に 愛染×織姫

女が愛染様の元へ召された。
下がっていいと言われたその時の愛染様の視線で、今日はもう女が部屋には戻ってこないというこがわかった。
さり際に女が助けを求めるような視線を向けてきたが…馬鹿な事だ。
俺が彼女をかばって藍染様に意見をするとでも?…くだらない。
少し甘やかしすぎたか。
とにかく今日はさっさと自宮に下がらせてもらおう。
特に眠りは必要ない体ではあるが、空白の時間を眠りに費やすのは…時間の無駄と思いつつ…嫌いではなかった。
そうして白いだけで何もない廊下を歩いていた俺は、ふと分かれ道で足を止めた。
ここで右を選べばまもなく自宮だ。
中央を進めばあの女の部屋。
そして左に進めば……。

 *

一瞬の迷い。
しかし結局俺は自宮へと返ってきた。
夜の見える窓際に座り、砂漠からの風を浴びていると、どうしてあの場所で足をとめてしまったのか…。
だがそれも目を閉じて風を感じている内にどうでもよくなった。

俺は意識を閉ざした。
真っ暗な中に体を投げ出す。
それは死に似ていた。

 *

真っ暗な眠りの中、誰かが近づく気配を感じた。
誰か…ではない。
この強烈に自己主張するような気配を持つ者は…まぁ、此処には何人か居るが、俺のいる場所までやってこれる人物となれば限られている。
アイツだ。
グリムジョー。
あの跳ねっ返りの頭の悪いトム。
しばらく近づく気配を追っていたが、…途中で飽きた。
彼を意識の外に追い出し、改めて眠る。

それから五分もしない内にグリムジョーは、俺の前に現れたようだ。
“ようだ”というのは、本当に眠っていたからで、口を塞がれて目を覚ませばそれこそ目と鼻の先にグリムジョーの顔があった。
グリムジョーの手が俺の顎を開かせ、舌が入り込む。
俺はしばらく好きにさせてやったが、あまりにしつこかったので歯を思い切り立ててやった。
途端離れるグリムジョー。
そして口の中に広がる彼の血の味。
彼の血は嫌いではない。
むしろ好ましいと言ってもいい。
口に残ったそれを舌先で転がし、唾液と共に飲み下す。
やはりこいつの味は悪くない。いや、好ましい。
「おまっ…起きて…」
「起こしておいてよく言う」
口をおさえるグリムジョー。
ふいと目をそらし、
「何か用か」
聞いて気づいた。
半径二百メートル程に張られた結界のようなもの。
上位数字持ちくらいしか入ることのできないような…彼にしては丁寧に編みこまれたそれ。
檻のつもりか…?いや、それはないか。
この程度壊せないような俺ではないことを彼は知っているはずだ。
「用がなきゃ来ちゃいけねぇのかよ」
「何を…。当たり前な事をいうな。くだらん」
「じゃぁ、用がある」
じゃぁ?
ふざけた言い方に視線を戻すと、やけにギラついた目があった。
「珍しいな。お前が戦い以外でそんな目をするなんて」
「…うるせぇ」
奥歯を鳴らすグリムジョー。
そんな彼を見ながら、俺はどうしようかと考えた。

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