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ゼロの夜想曲 23

どうやら、また、機嫌を損ねてしまったらしい。
原因は、傍についていなかった俺がキュルケの元に何故か居て、キュルケに口付けされたことにあるらしい。
キスならルイズのほうが強引に奪ったと思うのだが・・・。
まぁ、とにかく。
ルイズはメチャクチャにおこっていて、俺の貞操(?)の軽さに文句を言い、キュルケの家系とルイズの家系との因縁を聞かせてくれた。
それは、ルイズの家は先祖代々キュルケの家のものに恋人を横取りされているという・・なんとも情けない・・・どちらかというと家の恥というような部類のものだったが、それを恥じるよりも怒りの方が大きいらしい。
興奮しっぱなしの彼女に・・・俺は飽きれ返っていたのだが、だんだん感心していった。
よくも、ここまで口が動くものだ・・・という点に関して。
だから、途中から彼女の言葉を聞くのは放棄して、彼女のよく動く口ばかりを見ていた。
自分の中に別の空間、ストックを持つようになってから、俺は意識の一部を切り離すというような芸当が出来るようになった。
ストックに完全に意識をもっていかれたら、その間、自分が無防備になる・・・そういうこともあって、自然に身についた業だ。
それを応用して眠る場合も一部を眠らせる・・・ということを試しているのだが、こればかりはなかなかうまくいかない。
仲魔に聞けば、そんなのは簡単だというものもいるのだが、俺にはどうにもうまくいかない。っというのも、古参の仲間が言うには、人というものは眠りの中で夢を見る。
眠りと夢というのは実は別の事象であり、その時点で人の意識は二つに分かれるのだという。夢に夢を重ねるようなことも、人は眠っている間は簡単にやってしまうのだそうだ。
だから、人の癖の抜けない俺には眠りと夢のほかに“空き”を用意するのは容易ではないのだと聞かされた。

「聞いてるの!!!!」

「は・・・はひ!」

突然、耳を引っ張られて間近で怒鳴られ、俺の体は大きく飛び上がった。
「聞いてなかったわね?」
ジト目で睨まれ、柄にも無く体を萎縮させる・・・のは、何度も言うようだが、彼女が幼馴染のお嬢さんに似たところがあるせいだと思う。
つまり、こういう属性の女には逆らうなとインプリンティングされているのだ。
・・・混沌王人修羅の俺が・・・神にたてつきその喉笛を食い破ろうとしていた俺が・・・女一人に・・・そう思うと、舌を噛んで死にたくなってしまう(もちろん、噛み切っても死にはしない)
良く考えれば、彼女の時も、彼女が彼女たる姿をなくしていたから手を下すことが出来たわけで・・もし彼女が彼女の姿であったなら・・・もしかしたら、
「玲治!!!」
「は・・・い」
「一度ならず二度までも、私の話を聞いてないなんて!」
「わ・・・悪かったよ」
「とか言いながら、次の瞬間には意識とばしてたりするんでしょう!」
「しない・・・しないって・・・」
これが・・・ボルテスクでナンバーワンになった男のセリフだろうか?
こんな姿・・・あの赤い魔人には絶対に見せられない・・・。
「玲治!」
「ごめん!」

そんなこんなで・・・どうも昨晩から調子の悪い俺は、ルイズに正座までさせられて説教を食らった。
おかしい・・・
一応主人と使い魔という契約形態をとってはいるが、その実、二人は対等・・・いや、むしろ俺のほうが立場が上だったはずだ。
なのに、
「玲治!」
今日は何度怒鳴られただろう?

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