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白兎を追うアリスを追う姉の冒険 14

ベースはディズニー(アニメ版)ですが、飽くまで捏造(私のうろ覚え童話とも言う
「鍵・・・?」

全く考えもつかなかった言葉にロマーノはぽかんとしてしまいました。
そして、自分のポケットに入ったままの鍵を思い出しサッと顔色を変えました。
「な、何のことだよ」
もしかして・・・もしかして、ドイツがロマーノを帰したくないと思ったのは、彼が鍵を持っていたからでしょうか?
もちろんそんなことはないのですが、心にやましいことのあるロマーノはひどく動揺してしまいました。
「お前が持っているはずの鍵だ。」
「・・・持ってない」
「いいや、持っているはずだ」
「なんで・・・」
どうして知っているのでしょう?
ロマーノは完全に混乱してしまいました。
帰る、帰らないの話はどうなったのでしょう?
ずっとロマーノが持っているのを知っていたのでしょうか?
もしかしたら最初から知っていたのでしょうか?
しかし、

「その鍵があれば、お前たちは元の世界に帰れる」

ドイツの言葉に、ロマーノは「あれ?」と思いました。
何か話がすれ違っているようです。
「イギリスから聞いたんだ。ヴェネチアーノだけでは一人で帰れそうになかった。だから保険としてお前も呼んだのだと」
「え?」
「驚くのも無理はない。全く知らなかったはずだ。だが、お前は実際姿は見ていなくても兎に誘導されていたんだ。あいつは・・・知恵が回る」
「ゆう・・・どう?」
「そうだ。アリ・・いや、ヴェネチアーノを目覚めさせる役として。」
一体何の話なのでしょう?ロマーノはまた頭が混乱しました。
しかし、そんなロマーノを無視してドイツは言葉を重ねます。
「何故自分なのかと混乱しているようだな。だが、そう決まっていたのだ。物語の終わりがそうであるように、ずっと昔からそう決まっているのだ。」
「物語・・・?」
「あぁ。そして、本当ならお前は自分の飼っていたペットとともにこの世界に来るはずだった。だが、お前はペットを飼ってはいなかった。だからこそ俺がお前の共に任命されたのだろう。ダイアナとしての俺が」
「ダイアナ???」
ロマーノは混乱を深めますが、ドイツは依然と同じように詳しい説明をする気はないのか、それともその意味をロマーノが分かっているとでも思っているのか「そうだ」と頷くだけでした。
「で・・・でも俺、鍵なんて・・・」
そう思いながらもついつい手がポケットに伸びてしまいました。
ドイツはそれに目ざとく気付き、「失礼するぞ」と一言いうと、素早い動きで彼のポケットからスルリと鍵を抜き取ってしまいました。
本当に素早かったので、ロマーノは「あっ」という暇もありません。
そしてドイツは、
「やはり持っているじゃないか」
赤いリボンのついたキーをつりさげて、悲しそうに言いました。
ロマーノはドイツの顔を見て、俯きました。その鍵は、彼の言う鍵ではありません。
その鍵はプロイセンがなくしたと言っていたはずの彼の自宅の鍵。
彼を失望させてしまった。彼に嫌われて・・・
「これがあればお前は家に帰れるんだ」
「え?」
驚くロマーノが顔を上げると、ドイツはいよいよ苦しそうな顔をしていました。
「これを使ってヴェネチアーノと共に家に帰るんだ」
「ちょ・・・ちょっとまてよ!違うだろう!?」
「何?」
「その鍵は、お前の家の鍵じゃないのか?!」
「は?」
ロマーノの言葉に、ドイツは驚いたように目と口を丸くしました。
そして、
「何故そこで俺の家が出てくるんだ?」
と不思議そうに首をかしげました。
「え・・・?だって・・・お前赤いリボンのついた鍵を探してたから・・・」
自分が隠し持っていたこともあり、
「それがお前の自宅の鍵・・だろう?」
しどろもどろにロマーノが言うと、ドイツは改めて手にもった鍵を見つめ、「あれは」と口を開きました。
「あれは、兄が持っていたんだ」
「え?」
「そもそもなくなってもいなかったんだ。なくしたと思っていたら、ズボンのポケットに入っていたらしい」
ため息をつくようにドイツは言います。
「森で会った時逃げたのは、俺が散々探しているのを知っていたから、気まずくて言い出しにくくて逃げたのだそうだ。さっき問い詰めたら、そう言っていた。それにうちの鍵はもっと古い形のもので、これではない。」
「じゃぁ・・・」
「そうだ。これは正真正銘夢から出る為の鍵だ」

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