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スピンエッジ

時間の都合により読み返さないよ

ゴールドソーサー。
そこは夢のテーマパークだ。
大人も子供も、そして老人もだれもがみんなゴールドソーサーに来れば笑顔になる。
ゴールドソーサーには、人々を楽しませる全てがある。
かわいいぬいぐるみに、かっこいい車、宇宙への冒険、恐竜たちとの交流。サーカスにチョコボレース、映画に劇場、プールにお化け屋敷!大きな観覧車に、スリル満点のジェットコースター。もちろん美味しい料理を提供するレストランや、奥様方を満足させるエステ、お父さん方にはカジノだってある。ゴールドソーサーにはなんだって…そうなんだってある!
ゴールドソーサーを満喫しつくすには一日じゃ足りない。一週間でも一ヶ月でもまだまだ!
なにしろゴールドソーサーは毎日進化しているのだから!

 ※

「あんたのお陰で懐があったまったぞ、っと」

赤いウルフカットの髪。後ろだけ長く伸ばした部分をちょんと結んだレノは、カジノにあるカウンターバーでグラスを傾けながら隣の男にニヤリと笑いかけた。
隣に座った男は波打つ長い銀髪を持った男だ。
レノよりいくつか上だろうか。貴族風の出で立ち、上品な顔立ちだがどこかワイルドさを感じる。
彼、セッツァーはつい先ほど賭けで負けがこんでいたレノにいくつか助言を施し、そして彼の懐を暖めてやった。それをレノ…給料日前であったらしいレノが恩にきり、今こうして二人でグラスを傾けているといった次第だ。
「まったくあんたにかかれば、このカジノもすぐに潰れちまうにちがいないぞ、っと」
「それは買いかぶりだ。それに仮にそうだとしても、すぐに出入り禁止になるだろうな」
何事にも程度が大事だ。
悟りきったようないい様にレノはわずかに目を見開く。
「へぇ。その筋のプロなのか?っと」
「プロ?あぁ…まぁそうだな。自分で言うのはちょいと照れるが、所謂ギャンブラーってやつだ」
「へぇ」
「わかるだろう?女と空と賭け事。男ならだれだって好きさ」
そうだな…と、頷きかけたレノだが、ひとつ気になる単語を見つけ「空?」とセッツァーに聞き返した。
「ん?あぁ、俺は飛空艇のりでもあるんだ」
「飛空艇…」
レノはぼんやりと呟いた。
急速に近代化が進み、一昔前までは軍の要であった飛空艇も随分と一般的になった。
それでも個人で飛空艇を所有しているものはそれほど多くはない。
レノ自身はヘリの運転はしたことがあるが、飛空艇には乗ったことが事があるのみ。彼もいつかは自分専用の機体を手に入れたいと思っていた。
「どんな機体なんだ、っと」
「どんなって…そうだな、名前はブラックジャック号だ」
「ブラックジャック?そりゃまた大層な名前だな、っと」
「あぁ、中も随分と手を入れてる。なかなかのもんだぜ、うちの船は」
「ほぅ…まてよ、ブラックジャック号…?」
どこかで聞いた名前だぞ、っと。
レノはふと眉間に皺を寄せしばらく考えていたが…酒が入ったせいか、思考には霧がかかったような状態で、それをどこで聞いたのか思い出せない。
「あぁ…なんだったか…思い出せないぞ、っと」
レノは頭をガシガシと掻いた。
「まぁ、無理に思い出す必要はないさ」
セッツァーは言いながらレノのグラスに酒を注いだ。

それから何を喋ったか…。
ギャンブルの話はもちろん、レースの話やら、バトルゲームの話やらで二人は大いに盛り上がった。
そして空気が温まったところで「そういえば…」とセッツァーは口を開いた。
「ジュノンを知ってるか?」
「ジュノン?」
その話が出てきた時には、レノは随分と酔っ払っていた。
「知ってるぞ、っと。新羅カンパニーお抱えの軍事都市だぞ、っと」
少し眠そうなレノをセッツァーは見つめ、再び口を開く。
「そこに巨大な砲台が作られているって聞いたんだが知ってるか?」
「砲台?あぁ…知ってるぞ、っと」
「それが近頃ミッドガルに運ばれたという噂があるんだが…」
先ほどまでの人のよい笑みは何処へやら、ひどく真剣な顔をするセッツァー。
それに気づいているのか居ないのか…レノはカウンターの向こう側にある酒瓶のたくさん並んだ棚を見て、「シスターレイだ、っと」と言った。
「シスターレイ?」
「あぁ、そもそも新しく作られたものはジュノンに設置されるもんで、ミッドガルに運ばれたのはもともとジュノンに設置されていたものだぞ、っと」
「…では、ミッドガルに運ばれたというのは事実なんだな?」
「あぁ…本当だぞ、っと」
「それで、そのミッドガルに運ばれた新しい砲台、シスターレイだったか?それは…」
言いかけたセッツァーの言葉が中途半端に途切れたのは、レノがいつのまにか警棒のようなものをセッツァーの首筋に突きつけていたからだ。
セッツァーは一瞬だけ硬直し…それから両手をあげて降参のポーズを取った。
「借りは返したぞ、っと」
さきほどまでアルコールにほどよく酔っていたように見えたレノは、今は全くの素面のようで…セッツァーをきつく睨めつけていた。
「残念、もう少しもらいところだったが…」
「いいや、もうあんたはもらいすぎだぞ、っと。これでも十分に譲歩してやったはずだぞ、っと」
「ふむ……わかった。OK。そういうことにしておこう」
セッツァーが納得すると、レノはゆっくりと警棒のようなもの…電磁ロッドを引き、またトロリとアルコールに酔った顔をつくった。
セッツァーはその顔を見て、ため息をつきながら首を横に振る。
「じゃぁ俺はそろそろ行く。また逢える日を楽しみにしているよ」
そういってスツールを降りると、レノは「またな、っと」と気軽く片手をあげてセッツァーに挨拶を返した。

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