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ゼロの夜想曲 14

面倒で読み返してない。ごめん。

うねりを伴って繰り出された拳は・・・しかし、遅すぎた。
右に避けようか、左に避けようか、それとも甘んじて受けようか。
そんなことをのんびり考えるほどに。

そして、俺が出した答えは・・・・甘んじて受けるだった。
ワルキューレと呼ばれたその女戦士の拳。
それが俺の腹に吸い込まれていく。
俺は僅かに腹に力をいれた。

しかし・・・・それはやはり無用な心配だったようだ。

青銅の女戦士の拳はしたたかに俺の腹を殴りつけた。
っが、衝撃は来ない。
マサカドゥスを飲んでいる俺なのだから、当たり前といえば当たり前なのだが・・・一応この世界での効果も試してみたかった。
マサカドゥスはあらゆる攻撃(万能属性を除いて)を無効にしてくれる効果がある。
女戦士の拳・・・俺を殴りつける力は、マサカドゥスの作る膜のようなものに吸収され俺には蚊に刺されたほどの痛みすら届かない。
しかし、見た目には俺が無防備に殴られたと映ったらしく、青銅越しに見たギーシュは満面の笑みを浮かべていた。
そのことに思わず笑ってしまいそうになったけれど、俺は体を折り痛みに耐えるふりをしてやった。
喜びが大きければ大きいほど、その後に訪れる絶望もまた大きくなる・・・なんて、妙な事を考えたりして。
「なんだよ。もう終わりかい?」
膝をついて痛がる(フリをした)俺を満足そうに見下すギーシュ。
そこに、
「ギーシュッ!」
っと悲鳴のような声を上げたルイズ。
それにチクリと胸が痛んだ(ような気がした)
「悪いね。ルイズ、ちょっとだけ痛めつけさせてもらってるよ」
「痛めつけるって・・じゃぁもう十分でしょう!ワルキューレを引かせて!」
「そういうわけにはいかないよ。彼にはまだまだ借りがあるからね」
「借りって・・・!トラブルの原因はそもそもは貴方のせいじゃない!」
「おや、ルイズ。随分とその男の肩を持つじゃないか。まさか、惚れたとか言うんじゃないよね?」
ギーシュの挑発的な言葉に、ルイズが顔を真っ赤にして反論した。
「そんなわけないじゃない!!!」
そんな顔をすれば余計に相手を喜ばせるだけだと思うのだが・・まぁ、彼女の性格から言ってそんなこと冷静に考えられるわけはないか。
顔を真っ赤にしながら別にそんなことは無いとか言っているルイズ。
俺は苦笑して立ち上がると、彼女の肩に手を置いた。
「れ・・・玲治!」
なんで起き上がってきたのよ!そんな非難の目と、それから、大丈夫なの?っという心配そうな色。そんな正反対とも思える感情を一緒に出来るのだから、ルイズは・・・いや、女の子は不思議だ。
「大丈夫だ。そして、下がってろ」
「で・・でも」
戸惑ったようなルイズの顔。
なんか、やっぱ保護欲をくすぐられるんだよな。
「言ったろ。俺の力、見せてやるよ。お前がどんな“悪魔”を呼び出しちまったかってこと。」
「あ・・・悪魔?」
眉を潜めたルイズ。
俺はそれに小さく笑って、彼女を外野へ追いやった。

「へぇ。ワルキューレの拳を受けて立ち上がれるのか。思ったより根性があるんじゃないか?」
根性・・・ね。
それにしても、
「本当にお前はよく吠えるな。よっぽど弱いんだな」
ニッと口の端を上げ笑ってやると、彼の笑顔が凍りついた。
そして、
「ワルキューレ!!!」
声とともに右手に持った薔薇を振った。
途端、人形のように立ち尽くしていたワルキューレが魂を得たかのように動き出し、俺に向ってくる。
俺は今度はそれを受けずに、必要最小限の動きで彼女(?)の攻撃を避けていった。
しかし、それも数度で飽きてしまう。
では今度は、準備運動代わりとばかりに彼女を飛び越すように大きく飛び跳ね、それからスライディングの要領で彼女の股下を潜り抜けた。
彼女が振り向く前に、反対側から彼女の背に周り軽く押してやるとつまづいたように一歩を踏み出す女戦士。
「おいおい、ギーシュなにやってるんだよ!」
「遊ばれてるぜ!」
「おい、しっかりしろよ!!」
観客のヤジ。
ギーシュが顔を赤くし屈辱に顔を歪ませる。
ルイズを見ると、彼女は驚いたようにこちらを見ている。
まだまだだ、驚くのは早い。
俺は苦笑して、手をギーシュに手を伸ばすと挑発するように人差し指で“来いよ”っと合図を送った。

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