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不器用すぎる僕等

人名だけど実質国。
話の展開上、人名使わなきゃおかしくなったのでorz

気取ったドイツ男なんて大嫌い

私は言って憚らない。

石みたいにかたくって、いかつくて、上手い冗談ひとついえなくて、スーツのセンスもいまいち。ばかの一つ覚えみたいに頭をなでつけて、薄いフレームの眼鏡もやぼったい。会話のセンスも持ち合わせてなくて、女の方から話題を出してやらなきゃいけない。しかも、そこまでしてやってもドイツ男ときたら会話を続ける手段を知らない。で、ようやく話題を出したかと思えば“政治”について。あのね。私とそんな話がしたいの?呆れちゃうわ。しかも滅多に笑わないくせに、白熊と犬にはメロメロ。イタリア人にはめっぽう甘くて、いくら困らされても結局は助ける。そのくせ、私にたいしてはやけにストレートな嫌みばかり。そう、食事のセンスだってひどい。あのねらあなたブルストとジャガイモ以外の食材って知ってる?…なーんていったら、チーズにキャベツに…なんて指折りあげそうで我慢できない。それにビール!あんなのは上品な食事には合わないっていうのにバカスカ飲んで!で厳つい顔をデレンデレンにしちゃってるの。もうみてらんない。古いものは大切にってのはいいことだと思うけど、その車は古すぎやしない?一体いつの車よ。燃費悪すぎじゃない?そういうのはいいわけ?無駄に環境に配慮しているかと思えば、変な所で抜けてるんだから。っていうか、数多くいるっていう上の兄弟から贈られたっていう黒塗りの高級車はどうしたのよ。車庫の肥やしかしら?あとそうそう、これはいっておかないと。あんたとギルベルト!仲が良すぎてキモいのよ!ギルベルトの奴が昔からルートヴィヒに夢中なのは知ってたけど、あいつもばか正直影響されてさ!あのね、あんたの兄貴って貴方が思っているほど……

…って、これじゃドイツ男じゃなくて、ルートヴィヒへの愚痴か。
まぁいいわ。
あいつだってドイツ男だし。
とにかくダメね。
ドイツ男もルートヴィヒも嫌い。
私みたいに洗練された女、洒落たフランスの女には野暮なドイツ男は似合わない。
もちろん相手をする気はないけどね。

 *

顎を少しだけあげて、背筋をまっすぐに伸ばす。
そうして一直線上を歩くように足をわずかに交差させて歩くと、より美しく見える。

会議が行われる事になっているホテルにつくと、頭脳もだけど顔やスタイルでも選んだ秘書を数歩後に従えて私はさっそうと歩く。
ホテルマンや一般の客たちの視線は私に釘付け。
まぁそんなの当たり前なんだけれど、気分は良い。
女ってのは見られているとよりきれいになれるものだからね。
そうして注目を浴びたまま、私はまっすぐにエレベータへと乗り込む…はずだったんだけど…。

ロビーに置かれたソファに座った大柄な男が、私の登場にも気づかずに本に没頭しているのに気がついた。
野暮男!…の読んでいる本のタイトルは、

『フランス女性との上手な付き合い方 年上編』

へぇ。
面白そうな本だこと。
私はエレベータに向かっていた足をそちらに向けると、秘書が呼び止めるのもきかず彼の正面に座わり、顔を上げた彼ににっこりと…それはそれは極上の笑みを浮かべてみせた。

「フランシーヌ?」

さて、お勉強の成果を見せてもらおうじゃない。
少しでも退屈させたら、マンツーマンでの補修と行きましょうか。

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