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024. とにかく寝癖がなおらない

学生・ローザ
すでにセシルとは付き合ってる
ローザは女子高(お嬢様系)で、カインとセシルとは別の学校
ローザは割と完璧な子なので、下級生からは憧れられるが、同級生や年上の女の人とかからはあんまり好かれない(?)かんじ。 駄文だ

あぁどうしよう。どうしても前髪がおかしな具合に癖がついておさまりがつかない。

朝起きたときから気づいていたけど、その内に落ち着くだろうと放っておいた。
だけど二時間目の昼休みにトイレで見たときも跳ねたままで、昼休みに水をつけてみたけれどおんなじ。跳ねたまま。
5・6時間目はずっと手で押さえてたけど、やっぱりダメだった。

もう、泣きそうだ。

授業が終わったらセシルが迎えに来るって言ってたのに。
近頃オープンしたばかりの大型雑貨店に行く予定なのに。
このところ掛け持ちしている部活動のアーチェリーとテニスのせいで、全くセシルと会えてなかったから久しぶりだというのに…。
こんな不細工な髪…。
ピンっと跳ねて自己主張をする一束を指で弾いた。

きっとセシルは優しいから、なんにも言わない…いや、可愛いとすら言ってくれるかもしれない。
だけど内心はわからないし…やっぱり完璧な私で、私自身が自信を持てる姿で会いたいものじゃない。

周りを見ると、まだ教室に残っているクラスメイトが何人かいる。
3人と4人で固まったグループと、黒板をけしている委員長。
ピンでも貸してもらえれば…たぶん誤魔化せる…と思う。

「…」

だけどどうしよう。

彼女たちに話しかける勇気がでない。
クラスメートだし、話しかけたって変じゃないし、話しかけたらきっと彼女たちは笑顔で話を聞いてくれる。
だけど、彼女たちは友達じゃない。
何故かわからないけれど、彼女たちは一様に私から一歩を引いている。
彼女たちはいつだって薄い膜の向こう側にいて、私を中へは入れてくれない。
決してイジメられているわけじゃない。無視もされない。寧ろ親切にされる方。でも、除け者にはされている…きがする。だって必要意外は話しかけてくれないし、遊びにだって誘ってはくれない。
小学校の時はそんなことなかった気がするんだけど、中学からその傾向が少しずつ強くなって、今では…私は同性の友達が本当にいない。
私は頑張ってるつもり…なんだけど。

どうしよう。

話しかけようか、話しかけるまいか迷っていると、グループの中の一人と目が合った。
話しかけるきっかけを掴んだ…と少し喜んだのだけれど、彼女は私にニコリと微笑んですぐにまたグループでの会話に戻ってしまった。
その時の惨めな気持ちったらない。
私は殆ど泣きそうだった。
だけどここで泣いちゃうわけにはいかない。
もうセシルが校門に現れる頃だ。
私はクラスメートに話しかけるのを諦め、バッグを手に取ると駆け足で教室を出た。

もう最悪。
結局前髪は跳ねたままだし、きっと今の出来事で最高に変な顔してる。
もう最悪。
でも会いたいし、それはキャンセルしたくないし…
もう最悪。
そんなことを思っていた私は、昇降口に飾ってある花に気がついた。

これ…。
…でもバカみたいに見えないかな?
でも…。

私はピンク色が鮮やかなガーベラの花に手を伸ばすと…
「ごめんね」
茎の所で手折ると、跳ねた前髪を抑えるように調整して耳に差した。
そして同じく昇降口にある大きな鏡に自分を映してみる。

やっぱりちょっとやり過ぎかも。
いくらなんでも少女趣味すぎる。
でも作り花だったら、こんなかんじの髪飾りは結構あるし。

私はもう一度ガーベラの位置を調整すると、笑顔を作り鏡に映した。

うん…。まぁ、いいかも。
変…ではない。少なくとも。

ピロロロロン、 ピロロロロロン…

鳴り響いたメールの着信音。
セシルがついた合図だ。
私はメールを確認せずに校門の方へ軽やかに歩き出した。

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