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安全装置は崩壊寸前。

出来上がってる。
無駄にラブラブ。 もしかしたらR15くらいはあるかもしれない。

風呂から上がり、洗面台の前で髪の水分を軽くタオルでぬぐっていると、ガタンっと玄関の方から音が聞こえた。
どうやらゼミの仲間たちと飲みに行っていたルートヴィヒが帰宅したらしい。
時刻はもうすぐ日付を越える所。思ったよりも早い。

「ルートヴィヒ、帰ったのか?」
タオルを肩に掛け玄関を覗くと、そこには壁に背を預けてぐったりと座り込んだルートヴィヒ。
「おいおい…」
酒に強いはずのあいつがあんなんなるなんて。
呆れて近寄ると、そこはかとなく酒くさい。
「うわっ、すげぇな」
思わずつぶやくと、ルートヴィヒはうっすらと目を開けアルコールにとろんと潤んだ目で俺を見た。
「ロヴィーノか…遅かったな。待ってたんだ」
「はぁ?遅かったって…ここは飲み屋じゃねぇぞ、コノヤロウ」
崩れた前髪を横に払ってやる。
俺が切る練習をするから伸ばしとけって命令した前髪は、今は鼻にかかるくらい。
もう少ししたら後ろでちんまりと結べるかもしれない。いつも後に撫でつけてるし…案外ロングになっても後に結べばわかんないかもしれない。
「どんだけ飲んだんだよ」
「あー…ジョッキ三杯に他いろいろ」
ビールがジョッキ三杯というのは彼にしては少ない方だ。
「他って?」
「カクテルを何杯かと焼酎1本…日本酒を何杯か、ワインを白と赤を…あ…と、教授にブランデーを…」
「どんだけだよ…。っつか教授も参加してたのか」
「あぁ…」
酒のせいかヘラリと緩んだ微笑みを見せるルートヴィヒに俺はちょっとむっとした。
「楽しかったか?」
「美味かった」
「楽しかったかってきいてんだよ」
ペチリと額を叩くと、ルートヴィヒは子供のように顔をしかめた。
「どうだったんだよ」
答えようによっちゃ、一発殴ってやろうと思ったが、
「お前がいないからな」
「楽しくなかったのかよ」
「あぁ、つまらなかったな」
彼の答えは、まぁ、合格点だった。
俺は少しだけ気分が上昇して、崩れ掛けた彼の頭を撫でてやる。
いつもは怒られるが…今日はおとなしくしている。どころかちょっと嬉しそうにしているのがうける。
「でも、美味かったんだな」
「あぁ」
「ばぁか、そういうときはお前がいないと料理も酒も美味くなかった…って言うんだよ」
そうからかうと、ルートヴィヒはショックを受けたような表情をする。
「そうか…それはすまなかった…反省しているから許してくれ」
そしてしょんぼりとうなだれるので俺はおかしくてたまらなかった。
くつくつと肩を震わせ笑うと、ルートヴィヒは不思議そうに顔を上げ、そして手を伸ばしてきた。
ルートヴィヒの手は俺の頬をかすり、髪を触る。
いつもより高い体温に俺は一気に緊張して、胸がドキドキした。
「なん…だよ」
「……いや、髪が濡れている」
なんだそんなことか…と内心がっくりしたけれど、濡れた髪に不満そうな酔っ払いを見ているとどうでもよくなった。
「どうして濡れてるんだ?」
「どうしてって風呂に入ったからだろ」
「なぜ乾かさない」
「乾かそうとしたらお前が帰ってきたんだよ」
そういえば彼は俺の髪を指で遊びながらじっと考え「すまない」と謝った。
ひどく酔っ払っているからとはいえ、なんだか今日のルートヴィヒはやたらと可愛いらしい。
チュッとばかりにおでこにキスをしてやると、彼は驚いたように目を見開いた後ふにゃっと笑った。そして両腕を俺の後ろに回して引き寄せ、俺の胸におでこをつけた。
「ったく、しょーがねーなこの酔っぱらいは…」
「あぁ…すごくいい気分だ」
「…そーかよ…」
「ロヴィーノ」
「ん?」
「愛してる」
ぽろっとルートヴィヒは言った。いや、言いやがった。
普段は照れて絶対言わない癖に…ッ。
完全に不意打ちを食らった俺は、恥ずかしくてしょうがない。
「…そ、ゆのは素面の時にいいやがれ」
「言えないから今言っている」
「ほんとに酔ってんだろうな」
「酔ってなきゃ言えない」
腹がたつというか、恥ずかしいというか、緊張するというか…。
チクショウ、なんと言い返してやろうか…なんて考えていたら、俺の胸に頭を押し付けていたルートヴィヒはくつくつと笑い出した。
「んだよ」
「いや…お前の心臓がうるさいな…と」
「…ッ、このクソ酔っ払いジャガ!」
「はは、悪い」
彼は顔を上げたかと思うと、俺の口にチュッとキスをした。
不意打ちを食らった俺はまたカッと顔が熱くなるのを感じる。
「はは、顔が真っ赤だぞ、ロヴィーノ。お前が窓際で育てているトマトみたいだ」
「う、うるせェ」
「あぁ、悪い」
そう言ってルートヴィヒは俺に何度も軽く触れるだけのキスをする。
本当に触れるだけ。時折ちょっとだけついばむだけ。何度も、何度も。
そうして顔を離すと俺の顔を見て「物足りなさそうだ」なんて言う。
くそ、こいつわかってやってやがったな。っつか、本領発揮って感じか?こいつの場合。このドS野郎が…ッ!
ムカツクので噛み付く勢いでキスを仕掛けると、彼はクスクスと笑いながらも俺に答えた。
というか…思った以上に積極的。
熱い口内、甘いアルコールの香りに俺はくらくらしてしまう。それでも負けるものかと口内をかき回してやるが、どうにも分が悪い。
上顎をなめられ、歯茎をなぞられ、舌を吸われて、甘く噛まれ…ズンっと走った腰のしびれに慌てて体を引こうとしたけれど許されなくて…
「はぅ…んッ…ん…も…」
しつこい…し、苦しい!
肩を叩いてもがくが許してくれず、そのかわりというように背中を投げ上げられて俺の膝からは力が抜けた。
「く…そ…ジャガイモ野郎が…」
ようやく解放されてはぁはぁと息を付く俺の顎を持ち、まだ足りないとでもいうように唇をペロリと舐める。
まじ、酔っ払い、始末に終えない…。
「てめぇ…役にたつのかよ」
「役に?」
人の体に火を付けといて、それで責任とれねぇなんていったらマジで殴る。蹴る。部屋から放り出す。一週間は口聞いてやらない。えっちも一ヶ月は禁止してやる。
酔っ払ってるから…なんて言い訳はきかない。
役に立たなくても、やらせろ。
そんな風に…多分、ギラギラと睨むと、彼は意味がわかったらしくフッと笑って背中をまた撫でた。
「んっ」
その指が腰のあたり…俺のいいとこをかすり、思わず声が出る。
「この…ッ」
「大丈夫だ」
「大丈夫って…」
そりゃ結構だ…けど…ちょっとまて、なんでここで俺の方に体重をかけてくるんだ?
「ちょっとま…ンッ…」
キスを仕掛けられて…いや、しかし“此処”で流されるわけにはいかないと頑張るが、何しろ俺とルートヴィヒじゃ体格が違いすぎる。
「ふ…あっ…んんっ」
しつこいほどのキスの後、気づいたら背中は床。つまり押し倒されていて、もうどうにもならない…少なくとも俺はもう動けないような状態にまで追い詰められていた。
「ロヴィーノ」
欲を過分に含んだルートヴィヒの声に身体がゾクゾクッとする。
「ぁっ…馬鹿やろ…」
覆いかぶさろうとするルートヴィヒを最後の力で押し返すと、彼はとても不満そうな顔をした。
「わかってんのかよ、…っちょ」
酔っ払っているせいか、やたら積極的になっているルートヴィヒは俺の手を押しのけて、首元に吸い付いた。
「あっ…こら、やめろって」
痕は…っていうか、此処は玄関。
壁一つ、扉一つ向こうは廊下だってのに…。
「まっ…」
待てというのに…この駄犬めっ!
「つっ…」
首に噛み付きやがったッ!
「ほんっと、おまっ…」
こんなところで…いや、盛ったのは俺の方が先だったかもしれないけど…けど、せめてソファ…っていうか、
「あ、まって…」
根巻き替わりのTシャツの下から手を潜りこませたルートヴィヒは、腹の立つことに俺を煽る術に熟知してやがる。
あぁ、もう廊下だってのに、フローリングの上なんて…髪だってまだ…
「チクショウ…明日、責任取れよ」
「あぁ、愛してる」
それを言えば全部許される…なんて思ってるんじゃねぇだろうな?
腹が立つ…けど、俺だってもう限界だ。
仕方がないから…今日だけ、今日だけは騙されてやることにして、ルートヴィヒの肩を押しやることに使っていた手を彼の首に回した。

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