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そんなあなたが好きなんです

独→にょロマ 英→にょ仏
独とにょ仏は前付き合ってた。 あ、学生
メインは英→にょ仏 読み返さない

私たちは上手くやっていると思う。
そりゃ恋人同士としては上手くいかなかったけれど、それはまだ私たちには時期尚早だったってこと。
二人がもう少し年をとってお互いに成長すれば、きっともっと上手く付き合っていけるはず。
だから別れても私たちは全く気まずくはない。
ふたりだけで出かけることこそ無くなったけれど、普通に会話は交わすし、間に何人か交えて一緒に遊ぶことだって珍しくない。

私たちは上手くやっている。

そう…思っていた。

『フランシーヌ、折り入って相談したいことが有るんだが…』

彼からあの相談を持ちかけられるまでは…。

 *

「うわぁああああん」

生徒会室。
さっきから大声で泣き続けるフランシーヌにいい加減耳が痛くなってきた。
大体なんだよ、泣きてぇのはこっちだっての。
「あーーーもぅ、うぜぇなぁ」
箱ティッシュをフランシーヌの所に滑らせると、ハンカチから半分だけ顔を上げ睨まれた。
「なによウザイって!大体何よ!普通こういう場面では“何かあったのか?”って親身に聞くところでしょーーが!!!」
キィイーーーっとフランシーヌはわざとらしくヒステリーを起こして見せる。
「…で、なんだよ」
本当はすごく聞きたくない。…っつか大体知っているっていうの。
お前は未だにルートヴィヒに未練タラタラで、アイツと別れたのはタイミングの問題だったと思いたがってた事。
自分がルートヴィヒに未練を残しているように、ルートヴィヒの方も自分に未練を感じてくれているはずだと思いたがってた事。
少し時間をおけば、こんどこそ上手く行くなんて思いたがってた事…。
恋愛のイロハは知り尽くした…なんて言いふらしているフランシーヌが、全く可愛いもんだ。
あいつは…
「…“好きな人ができたんだが…他に相談する相手が居なくて”…って!」
フランシーヌとはやっぱり合わなかったのだと、気持ちを切り替えていたというのに…。
「なんで!私たちいい感じだったのに!なんで!そりゃロヴィーナはいい子だけど…でも」
「え、ルートヴィヒのやつロヴィーナが好みなのか、意外だな…」
「だ、だけど、私の方が絶対いい女じゃない!!!胸だって多分私の方があるし…!」
「そういう問題じゃねぇだろう…」
フランシーヌは頑張ってアイツに合わせて、なんとか釣り合う女になろうと努力していたみたいだけど…。
フランシーヌは認めたくないんだろうが…やっぱり“合わない”ってルートヴィヒは思ったんだろうな。
それにしてもロヴィーナか…。
たしかにな…聞いたときは意外だったが、よく考えれば合うかもしれない。
フランシーヌはルートヴィヒに釣り合うように、彼に迷惑は掛けないように、寧ろ彼に甘えられるくらいの大人な女になろうと努力してたみたいだが…ルートヴィヒみたいなタイプには、わがままいっぱいで迷惑かけまくるような素直じゃない女の方が似合っている気がする。
あいつ…なんだかんだ言って、人の面倒みるの好きだし…。
「…聞いてるの!!アーサー!!!!」
「あー…聞いてる聞いてる…」
「私たち上手くやってたはずなのに…。大体、ルートヴィヒだって期待持たせるようなこと…」
「どうだろうな…」
「何よその言い方…!」
「あいつが優しいのは誰にでもだろうよ」
「…け、けど!!!」
「それにお前は一応元カノだしな。冷たくなんて出来るわけねぇだろう。寧ろ人より優しくして然りってやつで…泣くなよ…」
うぜぇ。
「ブス」
「うるっさい…ッ!!!」
「それに…。よかったじゃねぇか…お前、ルートヴィヒと対等になりたかったんだろう。だったら目的果たせてるじゃねぇか。あいつから恋のお悩み相談なんて…」
フランシーヌをちらりと見ると、彼女はぐずぐずになって泣いていた。
…たしかに…。今のはちょっとキツかったかもしれない。
だが…俺だってキツイんだよ。
お前は今回が初めてかもしれねぇがなぁ…俺は毎回毎回お前の恋のお悩み相談役やらされてるんだぜ?
ったく…そのへんのこと…わかってねぇから…こいつは毎度来るんだろうな…。
ほんと…ムカツク。
最初は、“ギルベルトの弟君ってめちゃくちゃ好みなんだけど!”とか言ってきた時で…それから、恋の相談を何度も何度も、何十回も…。終わったかと思えば、“付き合うことになっちゃいましたーー!”と、どでかいハンマーでもって俺の後頭部を強打。
それからイジメかってくらい、恋の進展を逐一相談してきやがって…お付き合いが不調に終わったかとおもえば…“付き合う時期が悪かったのよ”なんて開き直りやがって…。
「こうなったら…絶対に邪魔してやるんだからッ!!!」
「やめとけよ、大人気ねぇな…」
「そんなものしらないもーん。いい加減なアドバイスして!で、ふられたところを私が優しく慰めるわけよ!これよこれ」
「だからやめろって…そういうズルいのは嫌いって言ってたのはだれだよ」
そう言ってやると、彼女はまた「うわーん」と泣き出した。
はぁ…ったく…本当にしゃぁねぇやつ。
「お前さ…本当は気づいてるんだろう?ルートヴィヒの心はもう戻ってこないってことにさぁ…」
ピクンっと震えた肩。
俺は手を伸ばし、彼女の頭をそっと撫でた。
頭のいい女だ。恋愛の事には人一倍詳しいはずの女だ。
そんなこと分からないはずはないんだ。
「だからさぁ…そろそろもう一つ気づいてみようぜ」
「何…?」
不思議そうに見上げる彼女に俺は微笑んでみせた。
これまで彼女に見せたことのないとびきりの笑顔で。

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