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追撃ファランクス

現代 学パロ 独ロマ
最初にょロマで書いてたけど、にょロマが上手く書けないのでやめた…。
あんまり読み返してない^^; 消化不良になってるかも。

ピーチジュースを飲みながらクラスメートの女は言った。
『あなたはいいわよね、真面目そうな恋人で。』
突然何の話かと目をパチパチすると、
『私の彼氏なんて浮気ばっかでさ~』
…なんとなく話はわかったけど…困った。
確かに俺の恋人は“浮気”なんて言葉には無縁の人間だ。
真面目…といえばそうなんだけど、ぶっちゃけ浮気できるほどの甲斐性がない。
年下だからっつのもあるんだろうが、俺の相手で手一杯というか…俺だけでも手に余ってるっていうか。
『…聞いてるの?!』
『あ、ごめん…』
不満そうに口を尖らせる彼女はすごく面食い。
今付き合ってる彼氏も外見はかなり魅力的(俺ほどじゃないが)。だけど、そういう人にありがちな感じで中身は今一つ…というか最低に近い。…フランシスよりは少しマシかもしんないけど。
『…でね、ムカついたから、後つけて…』
で、話を聞くと、彼女は再三の浮気に腹を立てて、彼を一週間ストーキングして浮気の証拠を集めて相手に叩きつけたのだそうだ。
『そしたら“もうしない”だって』
フフフっと笑った彼女に、なんだ口じゃなくて自惚れかよ。
なんて思いながら仕方なく、彼女のラブラブ話を聞く。(これが男なら張り倒すとこだけど、俺はフェミニストだからな)
もし、万が一、俺が浮気されちゃったらどうするだろうなんて考えながら。

俺なら…俺なら…。
もし浮気してる現場を見てしまったとしても、相手にも周りにも怒りを見せないだろう。
だって怒ってしまえば、それだけ俺があいつに夢中だったんだって事を認める事になるし。
…けど、俺は別にあいつに夢中なんてことはない…し、俺はあいつが好きだって言うから付き合ってるみたいなもんだし…
だから多分…その場は見てみぬ振りをして、翌日淡々と別れを切り出すと思うな。
で、誤解とかやり直したいとか言ったって絶対に許さないし、認めないんだ。
まぁ、あいつにそんな甲斐性があるわけないんだけど。



そう…思ってたのに。
あいつが小柄な金髪の可愛い子と笑顔で歩いているのを見た時、俺の中で何かがプツンと切れた。
俺は自分でも抑えられない衝動に背中を押され、あいつに早足で近づくと
「ふっざけんな!このクソ芋野郎!!」
あいつのみぞおち狙って右ストレートを振り抜いた。



そして…気づいたら、俺は自分の部屋のベッドで布団にくるまって大泣きしていた。
「う…ふ…うぅ」
自分がなんで泣いているのかわからない。
あいつが女と二人で笑ってるのを見た瞬間とにかくムカついて、悔しくて、悲しくて、ショックで…
「ち、ちくしょ」
こんなはずじゃ無かったのに。

さっきから携帯は鳴りっぱなしだ。
電話、電話、電話、メール、電話、メール、メール、電話…
ずっとこんな感じ。
着信音から誰かなんてわかりきってて、むかつくから無視で、それでも鳴りやまないから電源切って、そしたらすげぇ後悔して…。
だけど、家の固定電話がなったことに少しだけ安堵して…だけど何喜んでるんだって自分にまた腹が立った。
大体、電話があいつからなんて決まってない…。
そう思ってたら、廊下からパタパタ音がして、馬鹿弟が俺の部屋のノブをガチャガチャ回した。
『あれ、兄ちゃん、鍵閉めてるの?』
能天気なド畜生め。
少しは察しろ…といっても、うちの弟には無理なんだけど…。
『ねぇ、兄ちゃん、電話だよー』
ガチャガチャ…。
『開けてよー、兄ちゃん、ルートから電話だよぉ』
ルート…。
その言語にドキっとした。
それでも何も言葉を返せずにいると
『兄ちゃん、寝ちゃってるみたい』
弟がアホみたいな声で言っているのが聞こえた。
『え?ヴェー…にーちゃん、にーーちゃん、おきてーーー』
ドンドンっと弟が扉を叩く。
『ルートがどうしてもおはなししたいって!兄ちゃん!!!』
「うるせぇ!!!!」
思わず手近にあったマンガ本を手にとってドアに叩きつけると、『ひゃっ』と弟が扉の向こうで悲鳴を上げた。
そして今度はボソボソと何かを言うと、そのまま下に降りていった。
チクショウ、なんだよ、簡単に諦めやがって…。
静かになった部屋と外の気配に俺はとてもとても寂しくなった。
なんだよ、ジャガイモ野郎、浮気しといて…弁解はいいのかよ…。
なんで何度もかけ直さないんだよ。そしたら俺だって、俺だって…
「ふ…うぇ…」
涙がまたぽろぽろと流れてきて、枕がぐっしょりと濡れた。
ちくしょー…あいつが俺がいいっていうから、好きだっていうから選んでやったっていうのに…恩知らずめ。
俺はお前を選んだっていうのに、なのに、やっぱり女のほうがいいっていうのかよ。
…そりゃ女の子の方が可愛いし、柔らかいし、小さいし…だけど…俺だって…
「う…ッ ひっく」
なんで俺が泣かなきゃいけないんだ。
なんで俺が泣かされなきゃいけないんだ。
こんなはずじゃなかったのに。
本当は浮気なんてされても平気で、だけどその代わり許さないからキッパリアイツを捨ててやるはずだったのに…。
「ちく…ひょ」
なんで俺がこんなボロボロに泣かなきゃいけないんだよ。
なんで俺はアイツの弁解と謝罪を待っているんだよ…。
「馬鹿やろ…」

そうやってどれくらい泣いていただろうか。
なにやら部屋の外が騒がしくなった。
バカ弟が友達でも連れ込んだのだろうか…。そんなことを思っていると、トントンっと部屋のドアがノックされた。
面倒なので寝たフリをしていると、またトントンっとノック。
…おかしい。
馬鹿弟は俺の部屋に入るのにノックなんてしたことがないのに…。
そう思っていると、今度はノブがガチャガチャと回された。もちろんそれは鍵がかかっているので開くはずがないのだが…。
そっと布団から顔を出し扉の方を伺うと、今度は強めにノック。
そして
『ロヴィーノ』
アイツの低く通る声…。
「な…なんで」
『起きてるんだろう?開けてくれないか』
チクショウ、なんで来たんだよ。
嬉しい。……嘘。嘘、嘘。今のは無し。
…おまえなんか俺を放っておいて女の子とイチャイチャしてればいいだろう?
『何か勘違いをしているようなので…誤解を時に来た』
「誤解?何がだよ」
俺の言葉は小さくて、部屋の外にまでは聞こえなかったはず。
だけど、ドイツは答えてくれた。
『俺が一緒に歩いていた子は、知り合いの妹なんだ』
なんだそれ!?
そんな体の良い嘘、信じるわけがねぇだろうが!!!
『本当だ、ロヴィーノ信じてくれ』
信じるって…そんなの…
っつか、何あいつ勝手に俺の心をよんでるんだよ!!ちぎぃー!
『彼女の兄の方はお前も多分知っていると思うぞ…』
だ、誰だよ…。もしかして本当なのか?
『バッシュ・ツヴィンクリ。知っているだろう?時々お前の弟を追い掛け回しているやつだ』
知っている…。
知っているけど…。
『彼が大事にしている妹…聞いたことがあるだろう?あれが彼女だ。今日は彼女が病院で、バッシュがどうしても迎えにいけないっていうから俺が代わりにいっただけで…』
でも、俺に黙って女の子と会ってたことにはかわりねぇじゃねぇか!!!!
ふざけんな!
なんだかすっげぇむかついてきた…!
なんだよ、それ!そんな理由?!
俺はがばりと起き上がると、まだまだ何か扉の向こうで行っている奴の方へと歩いていった。
『…だから完全な誤解なんだ。疑うなら、彼女に電話をかけて確認してもらっても構わない』
っつか…そうだよ、なんでこんな奴のために俺が泣かなきゃいけねーんだよ。
なんで妬かなきゃいけねーんだよ。
誤解したのが悪い?そんなの知るか!
くっそーー…こんなジャガイモムキムキ野郎なんかに…ッ!俺が泣かされるなんて…!
ゆるせぇ!ゆるせねぇぞ!絶対!!!
「うるせぇ!お前となんかもう別れてやる!!!!」
感情のまま扉越しに叫んだら、一瞬の沈黙。
『ロヴィーノ、許してくれ。誤解されると思って、言わなかっただけで本当にやましい気持ちは…』
「うるさい!別れるったら別れる!!!」
『俺は別れるつもりは…っというか、出てきてくれないか!こんな扉越しじゃちゃんと話せない!』
「俺には話すことなんかねぇよ!」
『俺にはあるんだ…というか…』
ドンっと扉が叩かれる。
『この扉、ぶち破ってもいいだろうか』
少し怒りをにじませたルートヴィヒの声に上等だと思う。
俺はそっと扉の横の方に移動した。
『おい、ロヴィーノ、いいか、いまからこの扉を破るぞ』
手首をぐるりと回し、ボキリと骨を鳴らす。
『いいなロヴィーノ。破るぞ』
OK、いつでもきやがれ。
『いくぞ!』
俺は拳を固めて浮気野郎に鉄槌を下すべく、拳をかたく握りしめた。

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