スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

捕まるかな?

ロマと仏
独←ロマ 英←仏 …のつもりだったけど、相手は誰でもいいような^^;

罠を紡ぐのだ。
大きな、大きな、そして、きれいな、きれいな罠を。
罠は大きければ大きいほど、美しければ美しい方がいい。
その方がより良い獲物がかかりやすい。
特にこれぞって獲物を仕留める時にはとびきりの罠を作らなきゃ。
大きくてきれいで、甘い匂いのするとびっきりの罠を。
ちょっとでも触れれば、たちまち絡めとられてしまうようなとびきりの罠を。



「俺に作れるかな?俺…不器用だし…」

自信無さげな可愛い子の頭を撫でて大丈夫さと微笑む。
「こういうのは気持ちも大切なんだ」
「気持ち?そんなの…」
「あるだろ?」
とくにお前は。
「言えずに胸にしまわれている言葉がたくさん」
そのしまわれた言葉で窒息しそうになったから俺のところにやってきたわけだ。
「ちがう?」
「ちが…わない」
ふるふると首を振る彼がなんと可愛い事か。
そっとだきよせて髪にキスをしても彼は逃げなかった。
あぁ、本当に可愛い。
あいつさえいなけりゃ、俺はこいつの為に罠を紡いでやるのに。
「出来るかな?」
「出来るさ」

材料は…

コーヒー
薔薇の花弁
女物のハンカチ
※※※※
ジェラート
携帯電話
※※※
パスタ鍋
可哀想な北イタリア
洒落たタイピン
※※※※
とびきりのワイン
※※※を一滴

「な、簡単だ」
にっこり微笑んでワインを口に含むと、彼も微笑を返してくれた。
「大丈夫。たとえ失敗しても構うもんか」
この勝負の勝ちは見えてるんだから。
「一度でダメなら、二度、二度でダメなら三度、三度でダメなら…」
かかるまで罠を張り続けるのみ。
「大丈夫。時間なら腐るほどあるんだ」
俺達の勝ちは間違いない。
その言語に彼は少し元気になったようだ。
「な、簡単だ」
もう一度いうと、彼は「そうだな」とつぶやいた。
「簡単…そうだ」

 *

俺達は罠を紡ぐ。
とびきりの罠を、いくつもいくつも。
獲物がそれに絡め取られるまで。
獲物が俺達のところに落ちてくるまで。
大きくて、きれいで、甘い匂いのするとびきりの罠を。

コメントの投稿

非公開コメント

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。