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狂花の匂い

独ロマ 学生 出来てる
独ロマ で 独←伊だった。
割りと暗い、ロマが病んでる、伊が可哀想、R15 なんだか本当にいろいろ注意
黒フェリって結構かいている人いるっぽぃけど、黒ロマは少ないよね…。
読み返してない。

放課後の部室、古く安っぽいソファの一つに服を脱ぎ去ったルートヴィヒとロヴィーノが折り重なるようにして横になっていた。
つい先程まで激しく情を交わしていたせいで、二人の息は荒く体はしっとりと汗ばんでいる。
珍しく甘えるように胸にすりつくロヴィーノにルートヴィヒは目を細め、優しい手つきで彼の髪を撫でた。
「ルート…」
掠れた声が部屋に甘く響く。
顔を上げたロヴィーノにルートヴィヒが口づけようとした時…ピンポンパンポーンという色気の欠片もない音が部屋に鳴り響き、二人はビクンと身体を震わせ動きを止めた。
そして流れてきたのは…
『一年のルートヴィヒ=バイルシュミット、一年のルートヴィヒ=バイルシュミット!まだ校内に残ってるな!今すぐ生徒会室にこい!こないとお前の兄と愉快な仲間たちの膝の上に六法全書が追加されることになるぞ!』
眉…ではなくて、この学校の生徒会長であるアーサーの無粋な声だった。
彼の声の後ろからは、「鬼!大体、愉快な仲間たちってなんだよ!センス無いなぁ」とか「うわぁあん、ルーちゃんたすけたって~」とか「卑怯だぞ!眉毛!」とか、アーサーに捕まっているらしい一味の声がしっかりと入っていた。
ブツンと無愛想に放送が切れると同時に、部屋を満たしていた甘い空気も霧散した。
なんとなしにぼんやりと見つめあっていた二人は同時にため息をつき、そしてロヴィーノはルートヴィヒの上から降りた。
どうやら二人きりの甘い逢瀬はここまでのようだ。
「…すまない」
体を起こして謝罪するルートヴィヒに「別に」と答えてロヴィーノは脱ぎ捨てた制服を彼に放った。
「できるだけ早く戻ってくるから…」
「いやいい。ギルベルトの奴が離してくれねぇだろ。あいつ末期のブラコンだし」
「しかし…」
「大丈夫だよ。女の子じゃねぇんだし」
ロヴィーノを一人で帰す事にか、それとも体を合わせたすぐ後に離れる事をかを申し訳なく思っているらしいルートヴィヒは渋ったが、何度も大丈夫だとロヴィーノが言うとやがて折れた。
「悪いな」
手早く身支度を済ませたルートヴィヒは、ソファを持っていたタオルで簡単に拭うと本格的な片付けは明日の事として、ロヴィーノにもう一度謝罪の言葉を口にすると触れるだけのくちづけを贈って部室を出て行った。

 *

一人残されたロヴィーノはゆっくりと身支度を済ませ、ルートヴィヒが出て行った扉を“内側から”施錠した。
ロヴィーノの顔からは、先程までルートヴィヒに見せていた穏やかな表情が消えている。
代わりに彼は口元に薄暗い微笑をたたえていた。
ロヴィーノは室内を振り返ると、未だ交わした情の名残が強く香る部屋を横切り、閉めていたカーテンを開け、窓ガラスも開けた。
途端に室内には心地良い風が室内に吹きこみ、ロヴィーノはそこから見える校庭の風景に目を細め、窓の桟に背を預けるようにして室内を振り返ると、くつくつと肩を震わせて笑い出した。
「はっ…はは…く…ふふふ」
さも楽しそうに暗い目をして笑い続けるロヴィーノ。ひとりきりの室内で暗く笑い続ける生徒…その光景はとても不気味なものだった。
彼はしばらくして笑いを収めると、自らを落ち着かせるように天井を見上げた。
そうして5分ほどもただ黙って立っていただろうか。やがて彼はそっと窓際から身体を起こすと、室内に置かれた掃除用具入れの方を見た。
観音開きになっているそれは木製で古く比較的大きな他は、一見何の変哲もない掃除用具入れだ。
だが、よく見ればその箱の両側の取手の部分が、針金でぐるぐる巻きにされている。
それを見てロヴィーノはまた小さく笑うと、掃除用具入れに近づき針金をゆっくりと解きだした。
それは針金のハンガーを伸ばしてつくったものであるらしくかなりかたく、彼はじっくりと時間を掛けてそれを解いた。
そしてゆっくりと扉を開くと…中では掃除用具と共に彼の実の弟であるフェリシアーノがうずくまっていた。
フェリシアーノは扉が開かれた事に気づくと、ゆっくりと顔を上げる。
その顔は涙にぐっしょりと濡れ、目も鼻も真っ赤になっていた。
「兄ちゃ…」
ひっくと喉を震わせるフェリシアーノにロヴィーノはとびきりの笑顔を見せた。
「よぉ、ちゃーんとおとなしくできたじゃねぇか。バカ弟」
「兄ちゃん…」
ロヴィーノを見上げるフェリシアーノの目から涙がポロリとこぼれた。
「ひ、ひどいよ、兄ちゃん…」
「ん?何がだ?」
「な、何がって…ひどい…だって、だって…俺がルートの事、す、すきだって、兄ちゃん知ってたじゃない」
「あぁ、しってたなぁ」
「そ、それに、に、兄ちゃん…る、ルートの事嫌いだって…」
「言ってたかもなぁ」
クスクスと笑うロヴィーノを、フェリシアーノは信じられないというように見た。
「ひどいよ…協力してくれるって言ったのに」
「あー…そんなことも言ったっけ?」
「お、俺が一生懸命になってるの見て笑ってたの?」
「別に笑っちゃいねぇよ。そんなクソ面白くもねぇこと…」
「ど、どうして言ってくれなかったの…?兄ちゃんもルートが好きなら…俺…」
「身を引いたか?ちげぇだろ」
ハンっと馬鹿にするように鼻を鳴らしたロヴィーノに、フェリシアーノはピクリと震える。
「それは…でも…でも、こんな仕打ちはあんまりだよ!」
フェリシアーノは涙をポロポロと流しながら訴えた。
「突然、此処に引っ張ってきたかと思ったら、俺をこんなとこに閉じ込めて、絶対、声…出すなって…」
みるものの庇護欲をかきたてるようなフェリシアーノの泣き顔。
しかし、ロヴィーノはそれを見ても同情の欠片も見せず、むしろ冷たく微笑んでいた。
「お前、馬鹿だからさ…」
「えっ」
「こういう風にしなきゃわかんねーかと思って」
「兄ちゃん…?」
普段…それほど仲が良いとは思っていなかったフェリシアーノですら驚くほど、ロヴィーノの目は冷め切っていて彼は大きく目を見開いた。
「ムカつくんだよ…。絶対に自分が選ばれるなんて思ってたんだろうが、コノヤロウ!」
「兄ちゃん…?」
「いっつもいっつもムカつくんだよ!バカ弟のくせに!おまえはいつだってイイトコばっかもってくんだ!そうだろう?」
「ち、ちが…」
「自分が一番…誰にでも愛されるなんて思ってんだろう!」
「ちが…違うよ、兄ちゃん…お、俺は…そんなこと」
「ハッ、でも…もう、それもどうでもいい」
フェリシアーノがすがりつこうとでもするように伸ばした手を、ロヴィーノは乱暴に手で払う。
そして、
「あいつは俺のだから…わかったろ?」
勝ち誇ったように言った。

「あいつは俺を愛してるんだ。お前じゃなくて。わかるか?フェリシアーノ」

「あいつは俺のだ。お前のじゃない」

「もうあいつの名前を呼ぶな。あいつに触れるな。あいつに…近づくな」

見下すように、蔑むように、射すくめるように…敵意をたっぷりとにじませたロヴィーノに睨まれて、フェリシアーノは動けなくなった。
そんなフェリシアーノを一瞥し、彼に背を向けたロヴィーノは、
「お前なんか…昔っから大っっきらいだったんだよ」
吐き捨てるように言うと、一度も振り返る事無く部屋を出て行った。

一人残されたフェリシアーノはしばらく呆然としていたが、やがてとうとうと涙を流しながらその場にうずくまった。
「兄ちゃん…ルート…兄ちゃん…ルートォ…」
悲愴な泣き声はやがて陽が落ち、月が昇る頃になっても止むことはなかった。

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