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ひねくれクロスワード

独→←ロマ
しかし、例によって自覚なし。
書いてる内容は適当。

ある日、ドイツの家にやってきたイタリアは言った。

「兄ちゃんはねぇ、魔法使いなんだよぉ」

すごいでしょ。
どこかで見つけてきた野良猫を胸に抱いてフフフっと笑うイタリアに、ドイツはなんと反応していいかわからず…取り合えず、猫に興奮する犬達を家の外へと出した。
そしてその間に考えた事、
「ロマーノは、イギリスと親交が深かったのか?」
を聞くと、イタリアはぽかんとした顔をした後、「違うよ」と首を横にふった。
「なんでイギリスが出てくるの?」
「あいつは…ブリタニアエンジェルとかいうふざけたものになる時があるだろう」
「あぁ~。違うよ。だって兄ちゃんの魔法は限定的だもん」
「そうか…。で、どんな魔法が使えるんだ?」
「うん。あのね、兄ちゃん、ドイツの事は何でもわかるんだよ」
イタリアの言葉の意味がわからず、ドイツはしばし黙り込んだ。
「…それはどういう意味だ?」
「だからねぇ、兄ちゃんはドイツが怒るタイミングとか、ため息つくタイミングとかわかっちゃうの!」
「…そうか」
ドイツはイタリアの言葉がよくわからないながらも、彼のいう“魔法”というやつが“勘が鋭い”程度の事であるらしいということは理解した。
「ね、兄ちゃんすごいでしょ」
「あぁ、そうだな」
イタリアがはいっと猫をドイツに差し出し、ドイツは戸惑いながらもその猫を受け取り胸に抱いた。
「それにね、他にも兄ちゃんは、ドイツが時々タバコを吸ってることとかも知ってるんだよ!」
それを聞いて、ドイツは思わず猫を落としそうになった。
「な…なぜ、知ってるんだ」
禁煙は戦争時代についた悪癖で…やめようと努力しているもの。
なかなかやめられずに、今でも一週間に一度程度手が伸びてしまうが、それは…誰もしらないはずの事だった。
絶対に隠したかった事…とまではいかないが、秘密にしていたことがアッサリばれていた事に驚くドイツに「わかんない」と返したイタリアはクスクスと笑った。
「でも、吸ってるのはゴロワーズって言ってたよ」
「う…」
「あとー、毎年じゃないけどイネ科の花粉症を発症するんでしょー、それと強い香水が嫌いで時々くしゃみしてるっていってたよ。それに押しの強いベルギーさんがちょっと苦手」
「む…」
それらはやっぱり絶対誰にも秘密にしておきたい…というような種類のものではなかったが、それでもなんとなく秘密にしていたもので兄くらいしか知らないはずの事柄だった。
それを何故ロマーノが知っているのか…。
彼は本当に魔法使いなのか?
そんな非現実的なことを考えていると、
「ねぇ、ドイツは兄ちゃんの事知ってる?」
と聞かれてロマーノの事を少し考えた。
ドイツがロマーノについて知っていること。
それはいくつかあるが、イタリアが聞きたいことは、ロマーノがトマトが好きだとか、スペイン人は親交が深い…とかいう事ではないだろう。
ドイツは少し考え…
「そうだな…あいつは、大きな犬があまり好きじゃないな。それから赤い財布…気に入ってるんだろうが、あれはずいぶん前から使っているな。それにベリー系のアイスが好き。あと、ハイネックのセーターを着ないから…そういうのが苦手なんだろうな。それと眠くなると途端に無口になる。それから…」
と言いかけて、イタリアがじっと見つめているのに気づいてドイツは首を傾いだ。
「どうした?」
「ううん。兄ちゃんも凄いけど、ドイツもすごいなーって思って!」
「そう…か?」
「うん!兄ちゃん、自分のことしゃべらないから。一緒に住んでるから、俺は結構しってるけど…でも、大きな犬が苦手とか、赤い財布とか、ベリー系のアイスとか、ハイネックのセーターとか…絶対他の人はしらないよ」
「大げさだ」
「本当だよー。多分、ハイネックのセーターが嫌いなのはスペイン兄ちゃんもしらないんじゃないかな」
兄ちゃんいじっぱりだから、人に弱みを見せるのきらいだし。
「やはり大げさだ。見ていれば分かる。スペインだって気づいているだろう」
キラキラした目で見つめられドイツが苦笑すると、「すごいよー」ともう一度イタリアは言った。
そして、
「兄ちゃんはドイツのことよぉく知ってて、ドイツは兄ちゃんの事よぉく知ってるよね。これってすごいよね」
ねっ、と何かを期待するような目でイタリアはドイツを見つめた。
しかし、ドイツは“何か”を期待されていることはわかったが、具体的にイタリアが何を期待しているのかはさっぱりわからなかった。
仕方なく、「大人しい猫だな」と自分に抱かれるままになっている猫の事を話題に出すと、イタリアは大げさにため息をついて「そうだね」とつまらなそうに唇を尖らせてそっぽを向いた。
ドイツはやっぱりわけがわからなかったが、イタリアの期待を裏切った事くらいはわかったので、なんだかすまないなと思いながら大人しい猫の額を優しく撫でた。

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