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逆なでプロポーズ

顔文字とかつかってる。
本田さんおかしい 微妙

その日、ドイツは大学に通う兄を起こすのに手間取り、いつもより20分も遅く家をでた。
朝起きれないのなら、夜遅くまでゲームをしなければいいのだ。これまでは脅しだけだったが、こんどこそ本当にゲームをしててやろう。
そんなことをルートヴィヒが思っていると、前方を友人のフェリシアーノとその姉のロヴィーナが歩いているのに気づいた。
二人仲よさげに話しながら歩いている。
いつもこの時間の登校なのか…。
二人を微笑ましく思いながら声をかけようとしたとき、強い突風が吹き…

 *

「ど、どうしたんですか、ルートさんッ!」

ホームルームが始まるのを待つ間、薄い本を読んでいた本田は、クラスメートの二人が登校したのに気づいて顔を上げた。彼は挨拶をしようと口を開いたのだが、その前にルートヴィヒの頬が真っ赤に腫れ上がっている事に気づいて大きな声を出した。
「ヴェー…」
「……」
本田の驚く声にフェリシアーノは苦笑し、ルートヴィヒはムッツリと黙り込んだ。
「いったいどうなさったんですか?…こんなに腫れ上がって…」
「う、うむ」
席にこしかけ、かばんの中を出すルートヴィヒの背中には、聞いてくれるな…と書いてある。
そんなルートヴィヒの空気を正しく読みながらも、ルートヴィヒが心配で席を立つと彼に近づき…
「…あれ?」
ふと、痛々しく晴れ上がった頬に、人の手のひらの形が浮かび上がっている事に気づいて首をかしげた。
「…フェリシアーノ君と喧嘩でもいたしましたか?」
本田がフェリシアーノに聞くと、彼は「ちがうよぉ~」と笑った。
「それはねぇ、姉ちゃんが…」
「フェリシアーノ!!」
途端、ルートヴィヒがフェリシアーノの声を遮るように声を上げたが、一歩遅かった。本田の耳は“姉”という単語を綺麗に拾いとっていた。
「お姉さんって、ロヴィーナさんですか?」
「そう、姉ちゃんにパーーンって叩かれちゃったの」
「……」
ネタを明かされたルートヴィヒは何か言いたそうにパクパク口を動かしていたが、やがて諦めたように肩を落とし口を閉じた。
「ロヴィーナさんに手をあげられたって…何があったんですか?」
「うん。あのね、ルートは全然悪くないんだよ」
「はぁ…」
「あのね、俺と姉ちゃんが一緒に学校に行ってたときにね、風がバーーっとふいてね」
「はい」
「それでね、姉ちゃんのスカートがフワーーーってなってね」
「あぁ…」
「姉ちゃんのトマトパンツをルートがみちゃったの!」
「それはそれは……」
本田は気の毒そうな目をルートヴィヒに向けた。
彼は不可抗力と書かれた顔を、真っ赤にしてうつむいている。
彼が本当に偶然にそれを見てしまったのだということを本田は疑っていない。
そして、ルートヴィヒの生真面目な性格を知っている本田は、およそ朝どのようなやりとりがあったか想像できた。
きっとルートヴィヒはスマナイとかなんとかとにかく彼女に謝っただろう。
だが、気の強いロヴィーナはだからといって許すはずもなく…。
本当に気の毒だと本田が思っていると、「それでね」とまたフェリシアーノが口を開いた。

「ルートはね、姉ちゃんの下僕になったの!!」

「は……?げ、下僕ですか?」
聞き間違いかと本田が聞き返すと、「そうだよぉ」とフェリシアーノはのんびりと言った。
「あのね、姉ちゃんが絶対に許さないっていうから、なんでもするからーってルートが言ってね、それで下僕になったんだよぉ」
要領を得ない喋り方ではあったが、なんとなくわかった。
だけど…
「下僕って…いったい何をするんですか?」
まさか薄い本に書いてあるようなキワドイ事ではないだろうな…と思いつつ、ドキドキして聞くと「ヴェ、よくわかんない」とフェリシアーノは言い、同じ質問をルートヴィヒにした。
ムッツリと黙り込んでいたルートヴィヒは、質問を受けて少し考え…
「とりあえず、送り迎えはしろといわれた」
と答えた。
「送り迎え…ですか?」
「あぁ、朝は迎えに行き一緒に学校に通うこと、帰りもクラスに迎えに行って家まで送り届けるようにと言われた」
「へぇ」
「あと、弁当も彼女の分まで用意し、昼も一緒に取るようにと」
「へー、下僕ってそんなことするんだね!」
「それは…」
下僕か?
という言葉を本田はなんとか飲み込み、不思議そうな顔をするルートヴィヒにアルカイックスマイルを浮かべ
、心のなかで萌えを叫んだ。(“前から仲が悪い悪いと思っていましたが、ロヴィーナさん、まさかのツンデレ!(゚∀゚)キタコレ!! 見抜けなかったとは、私もまだまだですね!”)
「あと携帯番号も交換させられてたよねー」
「ん、あぁ。呼んだらいつでも駆けつけなきゃいけないらしい…」
少し困ったような顔をするルートヴィヒだが、その顔には“仕方がないな”というような慈愛にも似たものが見える。
「…そうなんですか(これは脈アリというか…)」
「まぁ、俺が悪いからな…やれることはやるべきだろうと思っている」
「はぁ…(その優しげな眼差し…ずばり、すでにFall in Loveですね!)」
「姉ちゃんわがままだから大変だよ~。きっと休日は、買い物の荷物持ちをさせられるよー」
これまでその役目をになってきたらしいフェリシアーノがニコニコしながら言う。
「きゅ、休日もですか(らぶらぶ(゚∀゚)キタコレ!!)」
「絶対そうだよー。ねぇちゃん人使いあらいもん。きっと映画につれていけとかいわれるしー、あとメールもしなきゃ怒られるしー…」
「フェリシアーノくん…それ、わかっていってますね?(まさかの黒フェリですか!)」
思わずつぶやくと、フェリシアーノは不思議そうに首をかしげた。
「え、なぁに?」
「い…いえ、なにも…(ド天然の黒フェリ キタ━(゚∀゚)━!)え、えっと、では、きっと寝るときにはおやすみコールもしたほうがいいかもしれませんね」
乗せられて、つい本田が言うと「そうだね!おはようコールも!」とフェリシアーノが賛同し、そんなものかとルートヴィヒは真剣にメモを取った。
「ルート、下僕がんばってね!」
「あぁ、任せておけ」
それでいいのか!!!
と思いつつ、本田は萌えの為に何もコメントはせず、ただにこにこと微笑んでいた。…鼻血を出しつつ。

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