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事件、発生。

独ロマ パラ 学生
なんかキャラが間違ってる気がする。
独ロマ といいつつ、スペインとロマの話。
また、例によって読み返してない。

「俺、死にたい…」

高校の屋上で柵にもたれかかりながらロヴィーノは呟いた。
強気な彼の性格を表すように、いつも上がっている眉尻が今は力なく下がり、それと同じく頭からピョンと出ている丸まった毛も今日は元気がない。
「どうしたんや、ロヴィーノ」
彼の兄貴分を自称するアントーニョがロヴィーノの顔を覗きこむと、彼ははぁ~っと深くため息をついた。
「ほんま元気ないなぁ…。トマトでも食うか?」
アントーニョは何処からともなく真っ赤に熟れたトマトを取り出すが、ロヴィーノはそれを受け取らなかった。
「どないしたん?親分に言うてみぃ」
「はぁ…」
「ため息ついとったってしゃぁないやん」
「…お前、俺が昔好きだった子の話覚えてるか?」
「ん?おん、覚えとるで」
隣の家に住んでた子やろ?
とむしゃむしゃトマトをかじりながらアントーニョが言う。
「そう、俺より一つ年下でさぁ…、陶器みたいに色が白くて、お人形さんみたいに綺麗な顔してて、住んだ湖のような目に、金糸のような髪をしてたものすっごく可愛い子」
「ん。ロヴィの初恋やんな~。今でもその子越えるような美人はみたことないねんやろ?」
「…そいつがさぁ…昨日、また隣の家に戻ってきたんだ」
「え!ほんま!!!」
そりゃええ話やん…と言いかけたアントーニョだが、ロヴィーノがひどく落ち込んでいる様子を見て、これは何か事情が違ったのだな…と察した。
「え、えーっと…ロヴィ?ほら、成長したら顔が変わるとかよくあることやし…?」
「は?馬鹿いうなよ、俺の初恋がブサイクになってるわけねーだろうが!」
「えっと…ほんなら、性格がすごく悪くなっとったとか?」
「んなわけねーだろ、昨日は手作りのパイを持って挨拶にやってきたぜ」
「じゃぁ…あー…忘れられてたとか!」
「ちゃんと俺の事覚えてたぞ、コノヤロウ!」
「なら…あ、彼氏が出来てたとか!?」
「アントーニョ、お前、ふざけるなよ…」
ギギギっと古いドアが軋むような音を立てて、振り返ったロヴィーノがギロリとアントーニョを睨む。
アントーニョは降参というように両手を挙げた。
「じゃぁなんやの。初恋の子がきれいなまんまもどってきて、お菓子づくりも出来て…で、なんの不満があんねん」
贅沢やで。
最後の一口を口に放りこみ、ヘタをペィッとばかりに吹出し捨てる。
「んー…ハッ!もしかしてあれか!初恋の子が実は男の子やったーーいうオチか!」
「んなことはこの際どうでもいいんだよ」
「はははは、そやよなぁ、そんなベタなオチは…」
バシバシとロヴィーノの背中を叩いていたアントーニョははたと動きを止める。
“んなことはこの際どうでもいいんだよ”
ロヴィーノの返した言葉には一切否定の言葉が含まれていない…。
ということは…
「え!マジに男やったんか!!!!あの超絶美少女やぁ言うてた子が!!!!」
「…だから、そんなことはどうでもいいっていってんだろ!!!」
「え!それが一番ショックなんちゃうんかい!!!」
思わずアントーニョが手の甲でツッコミを入れると、怒ったロヴィーノに頭突きをされて、彼はシュルシュルと額から煙を立てながらしゃがみこんだ。
「あかん、頭が割れるかと思た」
目の淵に浮いた涙を指で払った。
彼はそのまま後ろに手をついて足を伸ばし座ると、得意のへらっとした笑いを浮かべてロヴィーノを見上げた。
「で、結局なんなん?初恋の人が男の人やったっていう以上に衝撃受ける事なんてあらへんと思うんやけど」
「それが…あるんだよ」
冒頭のテンションに戻ったロヴィーノがガックリとうなだれて言う。
「だって…俺、めちゃくちゃ男前になったソイツ見て…」

「別にコレもありかな…とか思っちまったんだ…」

「死にてぇ…」
「…………」
肩を落とし、大きくため息をつくロヴィーノ。彼の周りだけ、世界が薄暗い…。
彼の兄貴分であるアントーニョは、そんな弟分の姿を見て頬を引きつらせる。
「…そら、ショックやなぁ………」
よいしょッ…とまた良く熟れたトマトをアントーニョが何処からともなく取り出し、ロヴィーノに差し出した。
ロヴィーノは今度はそれを受け取り、ガブリと死んだ魚のような目をして噛み付いた。

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