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君は今幸せかい? 03

ちっと続けてみた。

陽の光がさんさんと降り注ぐ部屋には二脚の椅子が置かれている。
片方にはドイツが、そしてもう片方にはロマーノが座している。
ドイツははだけた白いシャツに黒いスラックス姿。後ろに回された手には手錠が嵌められていて、黒い布で目隠しを施され、ぐったりとして意識はない。
ロマーノの方は椅子に逆にまたがって背もたれを抱きしめるように座っている。
剥き出しの木の床の上には、蓋が開けられ空になったちいさな薬瓶が一つ二つ三つ。そしてそれと同じ数の使用済み注射器。
他に目に付くものは部屋の中には何もない。
時計もない部屋では、時折外からちいさな鳥の声が聞こえてくる他は、耳の痛くなるような静寂が続いている。
ロマーノはもう2時間もの間、じっと動かずにドイツを見つめていたが、彼はそれに飽きたのかゆっくりと立ち上がりドイツの方へと歩き出した。

「ドイツ…」

全くの無表情だったロマーノの顔に笑みが生まれる。
彼はドイツのすぐ傍にたつと、手を伸ばしドイツの頬に指で触れた。
ドイツの身体は熱を持って熱く、息も上がっている。
ぐったりと頭を垂れるドイツ。
ロマーノの指は頬をゆっくりと下り、項を撫でる。
しっとりと汗ばんだ肌。
わずかに香る汗の香りにロマーノはうっとりとした。
そして起きる様子のないドイツにロマーノは満足し、開いた足の間に片膝を入れ乗り上がる。両手でドイツの顔を上に向かせると、その唇に合わせるだけのキスをする。
「ドイツ」
ロマーノはとても幸せそうに笑い、乱れた金の髪を撫でる。
「俺のもんだ」
彼はささやくように言い、ドイツの頭を掻き抱いた。

「俺のもんだ」

 *

「ロマーノ」

名を呼ばれてハッとロマーノが振り返ると、扉口にいつのまにかスペインが姿を表していた。
「フランスに会ってきたで」
「ふぅん」
彼は名残惜しげにドイツの頬を撫でロマーノは離れた。
「なんだって?」
「別になんもあらへんよ」
ロマーノは引き寄せられるようにスペインの傍に行き、抱きしめられた。
「けど…」
「ん?」
「もう少ししたらかえさなな」
「えッ?」
弾かれたようにスペインを見上げるロマーノ。
スペインはショックを隠せないという顔をしたロマーノの頭を優しく撫でる。
「ロマーノ。わかってんやろ?ドイツは国やで。そんな長い事、自分の領土からは離れておれんのや」
「……けど…ドイツは俺のだぜ」
「おん、そうやで。けど、わかっとるやろ?」
「………」
国は自分の領土から長く離れることはできない。
大体半月も離れていると体調に変調が現れる。その症状は日々症状を重くし、三ヶ月も経つと寝たきりの状態になる。
その先は誰も知らないが…最悪の事態もありうると国のものなら誰でも知っている。
「大丈夫や。ちゃんとクスリはうってんやろ?」
「……あぁ」
「ならもうすぐで完成やん」
「けど…」
ドイツを振り返るロマーノ。
その顎をとってスペインは自分の方を向かせると、その唇に触れるだけのキスをした。
「大丈夫やって。親分にまかしとき」
「…あぁ。」
「絶対、悪いようにはせぇへんよ」
ロマーノを抱きしめたスペインの目がドイツに注がれる。
目を猫のように細め、楽しげにほほえむスペイン。
「誰にも邪魔なんかさせへんわ」

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