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017. 問題児兼ムードメーカー

「みんなで遊園地いこうよ!」

自習になっていた授業の最中、教卓の前に立ってそう提案したのは、クラスのムードメーカー的な美人系の女生徒だった。
それに一番最初に同意したのは、サッカー部の人気ものである男子生徒で、それを皮切りに次々に自分も行きたいと手を上げた。
もともと仲の良いクラスだ。何人かが部活の練習試合や法事で行けないと断ったが、その他は殆どが参加という流れになった。
行き先は、学校最寄りの駅から電車で5駅のところにあるM****ランドだ。
あまり派手なアトラクションはないが、このあたりでは一番の娯楽施設だ。
「俺、小学校以来なんだけど!」
「私も!ねね、ゴーカートのりたくない?」
「あそこ水がバシャーンってかかるやつあったよね!あれのりたいな!」
「いやいや、一番の目的はヒーローショーでしょ!」
みんなで盛り上がっていると、ガラリと入り口のドアが開き、授業があると思ってサボリを決め込んでいたカインとセシルが戻ってきた。
そこに早速最初の提案者が遊園地に行こうと二人を誘った。
「二人がいるといないとじゃ大違いだから」
彼女の言葉に、そうだそうだというようにみんなが合意する。
「ねぇ、カイン君、一緒にお化け屋敷はいろうよ!」
「んーじゃ、セシルは俺達と一緒にコーヒーカップな!」
「バーカ、セシルは俺と二人でメリーゴーランドのかぼちゃの馬車乗るんだぜ!」
「キモイっての!セシル君は私たちと回るんだから」
わいわいと盛り上がるクラスメート。

二人はクラスの仲間たちにとても人気があった。

だが、

「ごめんね」

セシルはすまなそうに眉尻を下げて言った。
「俺たち行けないんだ」
「え、俺たちって…ふたりとも行けないの?何か用事?」
悲しげな顔をするクラスメート。
「そうじゃなくて…」
カインはセシルの横でため息をつく。

「僕達、遊園地のブラックリストにのっちゃってて、出禁くらってるんだよね」

二人は人気者である以上に…問題児でもあった。

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